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北海道勤労者山岳会創立60周年記念祝賀会の開催 その2

北海道勤労者山岳会創立60周年記念誌の発刊と記念登山の開催

 前回は、2023年9月23日、上札内町交流会館において、道内から100名が参加して北海道勤労者山岳会創立60周年記念祝賀会が開催された写真などをアップ。

 今回は、記念誌が発行されたのと、記念登山が行われた、その写真など。

 残念ながら、わたしは記念登山はしなかった。ので、登山の話はなし。ちなみに、記念登山で約40人が登ったのは、十勝幌尻岳。この山は、日高山脈が一列に連なっているのに、一山だけが少し離れている。それで、山脈の丁度中間点に聳えているので、日高山脈を写真に納めたり、絵画にするのに良い場所。

それでは、記念誌について

 記念誌は120ペ-ジに亘り、まず北海道勤労者山岳連盟会長のごあいさつ。そして、日本勤労者山岳連盟会長のお祝いの言葉。続いて、7ペ-ジから22ペ-ジに北海道勤労者山岳連盟と道連盟に加盟している道央・道東・道北の各々の10年間の活動報告。

 続いて、第一部として加盟山岳会・クラブの紹介が76ペ-ジまで。101ペ-ジまでが会員の海外登山の10年間が第二部。第三部には、道央地区勤労者山岳連盟の①登山文化委員会と自然保護委員会、そして山岳救助隊の活動が紹介されている。道央地区連盟には、この3部門以外に、事務局や組織部・遭難対策部・海外委員会などの専門部活動がある。第2部に海外登山があるが、残念。ここ10年間で良いので紹介してほしかった、のだが。

記念誌・第四部の「追悼」について

 記念誌の最後第四部には「追悼」として創立以来60年間、山の遭難事故で亡くなった山友・会員24名が「追悼の譜」として掲載された。

 9月23日に開催された祝賀会で、24名の仲間の死に黙とうして安らかに、と偲んだ。この「追悼の譜」としてまとめたのが、実はわたし。記念誌には4ペ-ジに24名が掲載。わたしが60年間の死亡遭難事故をまとめたものは218ペ-ジと詳細記述し、写真や新聞記事・事故報告書・追悼集など掲載。

 23日の上札内の祝賀会に出向く時、札幌から一台の車に同乗したのは、私と同じ山の会所属の運転手と、他に他の山岳会の二人の4人。その同乗した他会の女性が、わたしのことを相当古い山岳会会員、と聞いていて、記念誌に掲載された「追悼」は、わたしが詳細に丹念に書き留めた資料を基に作成されていたのを彼女が知っていてのこと。

 同乗女性が車の中で、わたしに話してくれたこと。それは今から8年前に、彼女の友人女性が話してくれたこと。

登山愛好者が山で死亡するということは

 その話は、彼女の友人の女性のこと。その息子さんが二十歳になって、 「お母さん、昔山登りをしていた」のだからと云って、いきなり登山靴と登山服をプレゼントしてくれた、そう。

 その息子のお父さんはこの「追悼」の中の一人だった。夫が山の事故で亡くなったことで以後、その婦人は登山をしなくなって久しい。

 お父さんが山で遭難死した当時幼児だった息子。そして成人した息子。

同乗した彼女の話しはここまで。わたしは、当時を思い出し、この三人の想いを考えて、目頭が熱くなってしまった。

 わたしが考えたのは息子さんの想い。同じ山の会の会員だつた父母が結婚して、自分が生まれ、生後一年で父親を山で失った。自分を育てるために登山から遠ざかるを得なかった母親の事情を鑑みてのプレゼント、だったのでないだろうか。なんということだろうか。

 8年前は彼女とお祖母ちゃんと息子と3人暮らし、と同乗女性の話。そのお祖母ちゃん、山で遭難死した夫の母親。なんということ。

 わたしはこのお祖母ちゃんと息子に逢っていた。1992年のこと。正月の1月1日。わたしは、お正月山行でニセコの山から下山して自炊旅館で、利尻山で遭難の電話報を聞き。直ぐに会事務所へ。連盟山岳救助隊がその夜に利尻へ出動。ラジオの利尻遭難放送で、山行中の連盟会員達も下山、利尻へ。58名の連盟会員が稚内フエリ-タ-ミナルに集結して渡利尻し、第一次捜索。

 暮れの12月30日から利尻山南陵から頂上を目指した2人パ-ティ-。

 2人の内1人が雪崩埋没のゾンデ棒捜索で発見。

 わたしは、二か月の有給休暇でヒマラヤ遠征から帰ったばかりで捜索隊に参加できず、夫の亡骸の帰りを待つ彼女の家で一緒に待っていた。死亡発見され家に帰ってきた白服の夫。その夫を観て、彼女が私に相談しに来た。「登山服に着替えさせて棺に納めたい」だった。わたしと彼女は、そばに居た母親に相談。母親は「そうね、そうしてあげなさい」だった。

 山や登山を愛する登山者1人が山で遭難死するということは、こういうことなのだ。

 山の会がもう一人の捜索を再開したのは5月のゴ-ルデンウイ-クから。7月に発見。発見したのは、遭難者の婦人の父親と弟さんだった。

 北海道勤労者山岳連盟創立60周年記念事業のアップのはずが、横道を歩き出してしまった。元に戻そう。

 北海道勤労者山岳会創立60周年記念誌や、北海道連盟会長と日本勤労者山岳連盟会長のお祝いの言葉、そして今日記念登山の十勝幌尻岳頂上の、ドロ-ン撮影の40数名の写真、などアップする。

北海道勤労者山岳会創立60周年記念誌

北海道勤労者山岳連盟会長あいさつ

日本勤労者山岳連盟会長 お祝いのことば

 

北海道勤労者山岳連盟60周年記念事業・記念登山会 開催要項

十勝幌尻岳の登山を通じて国立公園化の準備が進む「日高山脈」の素晴らしさを再認識して頂き、あわせて勤労者山岳連盟に集う仲間相互の交流を図ります。

開催月日 9月24日(日)

開催場所 十勝幌尻岳

【日程】 午前6時30分 全日程参加者 

中札内村・上札内交流館を最終出発 午前7時30分 

登山口の駐車場はそれほど広くはありません。指示に従い順次登山口から車両を林道途中の駐車位置に移動をお願いすることになります。

現地で運営スタッフがドライバーをピストン送迎します。 自家用車は所属山岳会ごとになるべくまとまって同乗して登山口まで来て頂きますよ うご配慮をお願いします。

午前8時00分、参加者確認

開会あいさつ、グループ毎に出発(基本的に会毎のグループ分けとなります)

新道経由で登行 午前11時30分目途 頂上到着、記念集合写真撮影

旧道経由で下山 午前14時00分目途に下山終了予定時間 持ち物

日帰り装備とします。

事故対応 ・各所属山岳会での登山計画書の作成、承認をお願いします。不測の事態において補償は労山山岳事 故対策基金給付の範囲内とします。(引き返し時間を稜線1730地点 午前11時30分で設定して下さ い。)

ココヘリ端末の携行を推奨します。 お申し込み 北海道勤労者山岳連盟60周年記念事業の参加申込書の「登山会」の欄に〇を記入し、9月3日必着。登山会だけの参加も受け付けております。

雨天時の対応、当日朝の判断で中止、途中撤退することがあります。

 

十勝幌尻岳頂上 後方には日高山脈