koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

新春 ネパ-ルの牛 第3回

謹賀新年 ネパ-ルの牛 その3回目

 

 2021年は丑年。

 丑年にちなんで、3日前からネパ-ルの牛の写真を見てる。

 今回も続いて、ネパ-ルの牛の写真を見てみる。

 ネパ-ルの牛の種類は、日本の牛と同じ「ホルスタイン」や「和牛」などの牛が飼育されいてる。

 そして、この普通に「牛」と呼ばれる牛以外に、「水牛」や「ゾッキヨ」「ヤク」などの牛がいて、「牛」と区別されているのが特徴。

 「ホルスタイン」や「和牛」などの牛は、ネパ-ルのヒンドゥ-教の三柱神の一人シヴア神の乗り物。それで、この牛は神聖な動物として、他の牛とは区別されている。。

 今回は、ヒンドゥ-教の牛でない、ネパ-ルではその他の牛属に属するヤクの写真を見てみる。

 多くのヤクの写真なので、今回と次回の二回に続けて見てみる。

 

ネパ-ルのヤク

 ヤクは、日本語で高山牛、といえば良いだろうか。

 ヤクは、高地に順化した動物。順化は高度順応とは違う。高地に代々飼育され続けた結果、酸素の薄い気圧の低い土地で生きていける。

 ヤクは、低地の気圧の髙い所に降りると死ぬとされていて、酸素濃度の薄い高地に適した臓器になっている。普通の牛と比較して、肺は2倍、心臓は1.4倍大きいらしい。

 ヤクは寒冷地に適した長い毛。ヒマラヤの標高の高い場所での生息は、ネパ-ルの低標高とは雲泥の差。暑いくらいの亜熱帯気候のネパ-ル、でもヒマラヤは雪や氷の世界。ヤクは低気圧や寒冷に適した、蹄近くまで伸びた毛むじゃらな風体型。このヤクの毛、季節に応じて生え変わる換毛はない。

 ネパ-ルのヤクは換毛がない。ネパ-ルのお土産屋には、ヤクウ-ルと称したマフラ-やシヨ-ルなどが売られてる。これらのウ-ルの多くは換毛のある、ヒツジやヤギの毛から造られており、ヤクウ-ルは真っ赤なウソ。

ネパ-ルで販売されているカシミヤ製品

 わたしの日本人の友人のその彼女のネパ-ル人友人に、カシミヤ製品の卸問屋の社長がいる。この社長さんの云うには、カシミヤ100%の表示があると、お客様が喜ぶのでウソ表示をしてる、とのこと。ネパ-ルのおみやげを買うときは、売り手の説明や表示のほとんどがウソなのを判って購入を。

 わたしも、この社長の倉庫から、友人たちへのお土産に100%タシミナ表示のタグが付いた、マフラ-やシヨ-ルを卸値段で買う。卸問屋なので、一個単位では販売してくれない。最低購入個数が20個から。

 他方、ネパ-ルに住むわたしの日本人の友人。モンゴルのヒツジの毛を、ネパ-ルでマフラ-やショウ-ルに加工し、日本のデパ-トで販売。売上高総額30億円の商売だった、と振り返っていた。日本のデパ-トでは、高い値段の商品から先に売れたらしい。

 インドとパキスタンの国境近くのカシミ-ル地方で獲れる羊の毛がカシミヤ製品。ネパ-ルでは、どこで獲れたものも「タシミナ」と呼んで売られてる。それもタシミナ50%を100%の表示で。

ヒマラヤ高地の家畜ヤク

 ヤクは、ネパ-ルだけでなく、チベットやブ-タンなどでも、家畜として飼育されている。要するに、標高3千mを超すヒマラヤの地でなければ生存しない。

 「ヤク」の元々の語源はチベット語で、チベットでは雄のみの名前で、メスは「ディ」と呼ぶらしい。

 ネパ-ルでは、地方によってヤクの飼育目的が異なる。ク-ンブヒマ-ルのエベレスト街道では、世界で一番お客が集まるトレッキング街道なので、その荷運びが主の役割。それに比べて、ランタンヒマ-ルでは、主にヤクのミルクから造るチ-ズ作りが飼育目的になっている。

 ヤクは、牛であって牛でない、とも言われている。牛と同じ体型で角もあるし、牛科牛属。しかし、鳴き方が「モ-」ではなく、唸り声なので。

わたしの友人のシェルパ族の奥さんは、ヤクドライバ-

 エベレスト街道で、高度順応のために二泊以上滞在するナムチェ3,440mから、徒歩で2時間、タ-メ村に住む私のネパ-ル人の友人がいる。

 彼はシェルパ族で、昔から登山隊の高所ガイドとして有名人で、彼の奥さんは二頭のヤクドライバ-。登山隊荷運び専用のヤクを自宅で飼っている。

 ちなみに、彼の長男はチベット仏教寺院のお坊さん。昔から、ここら辺一帯のシェルパ族の子供の一人はお坊さんになっていた。

 最近では、登山隊特にエベレストの高所ガイドをするシェルパ族の彼らの子供たちの行く末は異なる。高所ガイドの彼らの所得は多く、その子供たちは海外の大学に留学して海外で就職が多い。ゆえに、最近の8千mを超えるヒマラヤ登山の高所ガイドにはシェルパ族が居なくなってしまった。

 外人登山者をエベレスト登頂に導くガイドのボ-ナスは一人30万~50万RSルピ-、と聞く。登頂前日に一泊するサウスコルに到達でも多額のボ-ナスが支給される。1RSルピ-=1円

 ちなみに、エベレストのガイド登山費用は、一人600万円から800万円が相場。

最近の登山隊ガイドは、ライ族やグルン族が多い。

 話しが、ヤクからネパ-ルの山岳登山事情の横道を歩き出した。話を元に戻そう。

ゾッキョやヤクは、ポ-タ-の二倍60kgを運ぶ

 エベレスト街道の宿泊場やレストランなどの生活物資を運ぶポ-タ-は、重量50kgを運ぶ。これは例外。

 ネパ-ルの登山隊のキャラバンやトレッカ-の荷物運びのロ-カルポ-タ-は、最高で30kgの荷を担ぐ。ゾッキョとヤクは倍の60kg。人間の二倍稼ぐ。

 ロ-カルポ-タ-の担ぐ荷物の重量は、規則に則り上限30kg。登山隊の出発地に集まったポ-タ-たちは、まず最初に、より軽い荷物探しをする光景が見られる。

 登山隊のベ-スキャンプ以上の上部の荷揚げに従事する、ハイポ-タ-の重量も規定されている。ハイポ-タ-は、危険度の高い高所なので当然ロ-カルポ-タ-よりも軽い。

ゾッキョやヤクが近づくと、山側に避難

 ゾッキョやヤクの牡の体重は、大きい方で800~1,000kg1トンもある。ヤクのメスはオスの半分の体重。

 このゾッキョやヤクは、エベレスト街道のロ-カルポ-タ-と同様な役割を担っている。トレッカ-や登山隊のキャラバンル-トを一緒に歩くことになる。軽自動車と同じ体重が人間と一緒に、時には行きかう。危険この上ない状況。

 ゾッキョやヤクが近づいたら、必ず山側に避けなければならない。谷側だと、接触して渓に落とされる恐れがある。

ゾッキョやヤクが荷物を背負って下り坂を降りるとき、その目は真剣そのもの。他の歩いている人間のことなどは、いっさい考えていないだろう。

 エベレスト街道で、ポ-タ-の滑落死事故が起きている。

 

ネパ-ルのヤク

 ネパ-ルはヒマラヤの国。

 標高3千mを超えると、ヤクが荷運びし、そのミルクはチ-ズの原料。

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 アンナプルナ・ヒマ-ル ジヨムソン村のヤク

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ランタン・ヒマ-ルのヤク

ミルクを搾乳の目的で放し飼い

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エベレスト街道

アマダムラム峰と荷運びのヤク

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エベレスト街道の登山隊やトレッキングの隊荷物を運ぶヤク

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ロ-ツエ峰南壁から頂上の頭を出すエベレストとヤク

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ヒマラヤでゾッキョやヤクとすれ違う

必ず道の山側に避難する、谷側から転げ落ちて死亡する事故も

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手前にゾッキヨ

奥の山側にヤク

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