ネパ-ルの王宮と寺院(仏塔) 百七十六回目
カトマンドゥ盆地の寺院と仏塔
16.バクタプルの王宮と寺院 7回目 バトサラ・ドウルガ寺院 Batsala Temple
前回は、バクタプル王宮広場の南側の続き、広場南東側パシュパティ寺院の写真を見た。
今回は、パシュパティ寺院の北隣のバトサラ・ドウルガ寺院の写真を見てみる。
バトサラ・ドウルガ寺院
1672年、ジャガト・プラカ-シュ・マッラ王が建立。
インド・シカラ様式の建築様式で、一個いっこの彫刻石を積み重ね、数十年例えば石工が三代に渡って彫刻・積み重ねたものと推測される。
このバクタプル王宮広場や、他の二広場にある寺院や仏塔は、代々のバクタプル王が次からつぎと、信仰と王の威厳さを現すために建設されている。
大地震で大打撃
2015年4月25日のネパ-ル大地震で幾つかの寺院や王宮が全壊や半壊している。
わたしが2016年に訪れた時は、まだ修復作業が始まっていなかった。
2018年には国際連合ユネスコを中心とする海外からの資金援助で、足場を組んでの復元作業が進みつつある。
復元・修復作業に従事するのは、ここカトマンドゥ盆地の先住民で、15世紀から延々と華麗な建徳文化を築いてきたネワ-ル族が100%。
わたしのネパ-ル人の友人の疑問。
わたしの友人でライ族の彼は、わたしに質問。なぜ地震で壊れた寺院の再建作業は全員ネワ-ルなのか? 外人のわたしが、友人にネパ-ルの歴史や文化遺産などを説明することとなる。
ネパ-ルが鎖国政策中の1934年にも、大地震で全壊した寺院などは当時海外からの援助も無く、取り壊したままとなって、ここバクタプルでも多くの歴史文化遺産がなくなった。建物の土台だけが残っている。
日本では、地震被害は阪神淡路地震のような火災で建物が焼失するが、ネパ-ルではレンガ積みの家屋が多く、火災は発生していない。
今でも、多くのヒンドゥ-教徒の家では、毎日家の中や出入り口に線香を建ててお祈りする。火災の発生は皆無。現在のネパ-ルの家屋建築は、日本の沖縄と同じ、鉄筋コンクリ-ト造り。
バトサラ・ドウルガ寺院 Batsala Temple
2015年4月25日 ネパ-ル大地震後
2016年の写真
2018年の写真
地震で崩れた石を再修復作業
まるでパズル