ネパ-ルの王宮と寺院(仏塔) 百九十一回目
カトマンドゥ盆地の寺院と仏塔
16.バクタプルの王宮と寺院 22回目 トウマディ-広場のニャタポラ寺院のネワ-ル文化
前回は、ニャタポラ寺院の5段の基壇中央階段両脇にある10の石像の、一番上段の「虎の女神ナギ-ニと獅子の女神シンギ-ニ」石像の写真を見た。
今回は、ニャタポラ寺院の建築様式、ネワ-ル文化溢れる階層建築など、写真を見てみる。
バクタプルにある五重建築のニャタポラ寺院。わたしがネパ-ルで観た五重屋根塔の建築は、このニャタポラ寺院とパタンにあるクンベシュワ-ル寺院の二棟だけ。
カトマンドゥ市のバグマティ-川を挟んだ南側のパタン市にあるクンベシュワ-ル寺院は、1392年にマッラ王朝時代のジャヤシッディ王が建立。17世紀に上段部分の階層が増築されている。
ニャタポラ寺院が5段の基壇の上に建築されて、30mの高さに比べて、クンベシュワ-ル寺院は地面に直接建っている。
ネパ-ルのネワ-ル文化
ネパ-ル中世期からカトマンドゥ盆地を中心に、王様の権威の象徴の寺院群が建築。
それは、盆地の先住民であるネワ-ル族が建築した。
一目見ても、隅々までよくよく細かに観察して、金銀細工や木工細工・建築技術など絢爛さが光る。
階塔建築
王宮や寺院の上にある塔は、望楼ぼうろう型建築となって、王権の象徴。ここヒンドゥ-教寺院のニャタポラ寺院も五層の塔建築。
ガジュ-ル
屋根の頂にある先の尖った金属製。
天から神様が降り立つ目印。
金色のベル形や壺形・相輪・宝珠などの形が組み合わさっている。
トゥンダ-ル
屋根の軒先を斜めに支える木製の「方杖ほうづえ」。
寺院に祀られている神に関するさまざまな神獣や神像が彫られている。
長さはほぼ4m、幅0.5m。軒先の2m間隔で並んで付けられている。この方杖に特徴なのは、その一本一本に華麗に色彩された男神や女神が彫刻されている。
ト-ラナ
入り口の扉や窓枠の木彫刻は勿論だが、窓の上に飾られて仏像や神・獣が刻まれている扇型の半円形の木板や金属がト-ラナ。神と仏が中央に彫刻されている物が多い。
ニャタポラ寺院
屋根の上の金属製ガジュ-ル
ト-ラナ
窓枠木彫刻
トゥンダ-ル