koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第73回

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その七十三回目

パタンの王宮と寺院や仏塔 その一回目

パタン市内の寺院と仏塔

 

パタン市は、カトマンドゥ市の南側に位置し、バグマティ-川を渡った所。

パタン市は299年に築かれた古都

 パタン地域には、アショカ・ストゥパと呼ばれている4塚がある。紀元前249年~250年、初めてインドを統一したアショカ王が、現在のカトマンドゥ盆地を訪れて建立。

 アショカ王はネパ-ルのブッタ(釈迦)の生誕地ルンビニを訪れ、その後ブッタが現在のカトマンドゥを訪れているので、アショカ王も現在のカトマンドゥ盆地に来てスワヤンブナ-トとボダナ-トを建立し、カトマンドゥの隣の街パタンに4塚を建立した。

紀元前のこのこと、現在のインドの国境に近いルンビニはインド文化圏。

現在のカトマンドゥはネパ-ルと言われていた。

アショカ王の築いた仏塔は、その時代には初心物

 紀元前500年ころにネパ-ルのルンビニで誕生したお釈迦様は、その後インドを経て仏教の信心の対象物(人)になる。

 釈迦は、アショカ王が現在のネパ-ルを訪れたころはまだ信仰の対象でなく、アショカ王の築いた仏塔も、当時ただの塚でしかなかった。現在では、塚はアショカ・ストゥパと呼ばれて信仰の仏塔だが、信仰するお釈迦様や仏塔の無い時代、土饅頭の塚を、信仰対象物の「初心物」という。

バクタプル・カトマンドウ・パタンの三都市は、中世紀から華やかな芸術や建築の都市

 パタンは別名で、梵(サンスクリット)語の「ラリトプル」とネワ-ル語の「イェラ」。ラリトプルは「美の都」と言う意味。

現在でもネワール族の金銀細工、木彫り、絵画、仏像細工など工芸の街である。

 私の女房がネパ-ルの絵画を画いていて、札幌で「ネパ-ル絵画展」を7回開催している。ここパタンの額縁専門店に、ネパ-ルで描いた絵の額縁購入のために訪れたことがある。

 余談だが、パタン市内には長野県で修業した、フジベ-カリ-という美味しいパン屋さんや、大きなス-パ-マ-ケツトのバトバティ-ニがあり、私は週に一回路線バスの「シャ-ジャ-」大型バス、片道15RSルピ-で買い物に出向いている。小豆あんでないアンパンやレ-ズンパンが美味しい。角食パンの味はカトマンドゥで一番。

 パタンの中心街の旧王宮広場を取り囲む市内は、シャカ王国時代からの氏をシャキャと名のる、ネワ-ル族の仏像工芸者が今でも仏像制作をしている。

バクタプル王から分家したカトマンドゥ

カトマンドゥ王からパタン王が分家

13世紀からマッラ王が、バクタプル王宮を建立。マッラ王朝の始まり。

バクタプル王宮の位置は、カトマンドゥとパタンの東方8km。

 その後、1450年にバクタプル王からカトマンドゥ王が独立。バクタプルのマッラ王の子供か兄弟かは不明。

 今回パタン王宮の写真も、見て見るが、ここパタン王は1619年にカトマンドゥ王から独立した。カトマンドゥ王からのパタン王の分家。この時の分家も、王の子供か兄弟かは不明。

1619年から、カトマンドゥ盆地に3王国時代が始まる。

 

では、パタン市内の寺院や仏塔の写真を見てみる。

現在のアショカ・ストゥパ パタン地形図の最南側

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パタン市内の寺院や仏塔地図

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パタンのバスパ-ク  サ-ジャ-バス

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サ-ジャ-バス カトマンドゥ市内 ラジンパット通フランス大使館レンガ塀前

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バトバティ-ニ ス-パ-マ-ケット

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パタン フジベ-カリ-

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パタン市内  ルドラヴァルナ大僧院

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マハボ-ダ寺院  Mahabuddha temple

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マチェンドラナ-ト寺院 Machhendranath temple

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クンペシュワ-ル寺院 Kumbeshwar temple

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ゴ-ルデン・テンプル Golden temple

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パタン王宮広場

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ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第72回

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その七十二回目

パシュパティナ-ト その八回目

パシュパティナ-ト寺院

カトマンドウ市内のパシュパティナ-ト寺院八回目。

 今回は、2015年4月25日のネパ-ル大地震の影響で壊れた、パシュパティナ-ト寺院エリア内り寺院の様子を見る。

世界文化遺産パシュパティナ-ト寺院自体は、大きな地震だったが大丈夫だった。

 周辺寺院のヴィシュワル-プ寺院が全壊し、多くの仏塔も全壊した。又石を積み上げて建設されていた仏塔の石がずれたままで、今後の余震で壊れるかもしれない状況になっている。

ネパ-ル大地震

 2015年4月25日午前11時56分のネパ-ル大地震は、カトマンドゥの北西約70kmに位置するガンダキ県ゴルカ郡が震源地。

 地震の規模はアメリカ地質調査所の観測デ-タ-でマグニチュ-ド7.8。日本の観測では8.2だった。ちなみに、2011年3月11日の日本の東日本地震は9.0だった。

 私はネパ-ル大地震後一年半経過したカトマンドゥの街や世界遺産地を訪ねたが、地震で倒壊したガレキなどは全て撤去されていた。所どころに柱や梁に利用されていた木材が置いたままになっていたり、レンガや崩れた石が積み上げられていた。

 今回パシュパティナ-トで写真紹介するが、各地で石がずれたままの情況がある。これはずれを直すには一度解体しなければならない。多くの建築物がつっかえ棒で、余震による倒壊を予防処置してはいるが、これらの建物も解体して再建が必要なのは誰でも判る情況になっていた。

 ネパ-ル大地震で多くのネパ-ル人やネパ-ルを訪れていた外国人を含めて9千人が亡くなった。エベレストベ-スキャンプだけでも19人が死亡。札幌在住の女性は、地震の揺れで発生の氷河雪崩の爆風で足を骨折。

ランタンヒマ-ルでは、外国人トレッカ-約100名が行方不明と死亡。

 現在のネパ-ルの建造物は、地震で壊れたり壊れかかっている建造物が多い。再建すれば良いのだが、ネパ-ル自体でネパ-ル政府が修復する姿勢が見えない。余震で壊れないために、つっかえ棒をしているだけ。

 壊れかかっていたカトマンドゥ盆地の世界遺産建造物は、国際連合や諸外国の援助で私有服作業が進んでいる。

 

ネパ-ル大地震で壊れた世界文化遺産パシュパティナ-トエリア

ヴィシュワル-プ寺院(Vishwarup Temple)

二階建の居住家が一周している 

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中のヴィシュワル-プ寺院は全壊し姿がない

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ヴィシュワル-プ寺院はヒンドゥ-教寺院なので、異教徒は入れなかった

寺院は全壊、現在は入場を許される

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倒壊した木造部分の柱などは、その場に置かれている

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地震前の寺院尖塔部分

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地震後のゴロンと置かれている寺院尖塔部分

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数多くの仏塔(ストゥパ)が並んでいる

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地震で壊れた仏塔(ストゥパ)

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地震で石がずれたままの仏塔

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右後のゴラクナート寺院は無事

手前の仏塔は地震で壊れている

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ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第71回

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その七十一回目

パシュパティナ-ト その七回目

パシュパティナ-ト寺院の周りの寺院と仏塔 その2回目

 

カトマンドウ市内のパシュパティナ-ト寺院七回目。

前回は、パシュパティナ-ト寺院の周りの寺院と仏塔の写真を見た。

今回も寺院を取り巻く、敷地内の寺院の写真を見てみる。

 

ラム寺院(Ram Temple)

パシュパティナ-ト一帯でも重要な寺院の一つで、ここではいつも修行者サドゥ-の姿を見ることができる

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ヒンドゥ-教の修行者サドゥ-

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グマティ-川を渡り坂道を登りながら奥の寺院へ

小さな石造り仏塔のチャイティヤが並ぶ

王宮広場などにある、お祭り時に鳴らされる鐘も

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ゴラクナート寺院(Gorakhnath Temple)

白いシカラ様式の尖塔、シヴァ神を祀る

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ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第70回

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その七十回目

パシュパティナ-ト その六回目

パシュパティナ-ト寺院の周りの寺院と仏塔 その1回目

 

カトマンドウ市内のパシュパティナ-ト寺院六回目。

 前回は、パシュパティナ-ト寺院内のナンディと呼ばれる、シヴァ神の乗り物の牛の写真を見た。

今回からは、パシュパティナ-ト寺院の周りの寺院と仏塔の写真を見てみる。

 

バチャレシュワリ寺院

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バチャレシュワリ寺院の近くの神象

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バチャレシュワリ寺院からバグマティ-川に架かる橋を東岸へ渡る。東岸の北側にエッカイダス・ルドゥラと呼ぶ白い建物が11個。これはネパ-ル語でチャイティャ、小仏塔で、中にはそれぞれにシヴァ神の象徴であるシヴァ・リンガが祀られている

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バグマティ-川を橋で渡り、対岸にはエッカイダス・ルドゥラの11の仏塔が並ぶ

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エッカイダス・ルドゥラの11の仏塔からパシュパティナ-ト寺院

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焼き場 ガ-トを見下ろす

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ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第69回

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その六十九回目

パシュパティナ-ト その五回目

牡牛 ナンディ

 

カトマンドウ市内のパシュパティナ-ト寺院五回目。

前回は、パシュパティナ-ト寺院と併設されている、火葬場ガ-トの写真を見た。

 今回はパシュパティナ-ト寺院の西門から入場して、寺院内を見るとすぐ見える牛のお尻、ナンディと呼ばれるシヴァ神の乗り物の写真を見てみる。

牡牛 ナンディ

 パシュパティナ-ト寺院の中を覗くと、金色のナンディ(牡牛)のお尻が見える。ナンディはシヴァ神の乗り物。寺院内は撮影禁止でナンディを前から写した写真は見当たらない。

 シヴァ神の乗り物がナンディ(牡牛)。このためにネパ-ルでは牛が神と同意語になっている。1990年のネパ-ル民主化による憲法から「ヒンズ-教を国教とする」の条文がなくなるのに伴ない、牛刑法もなくなる。牛の傷害罪や牛殺罪がなくなった。

 ちなみに、ネパ-ルでは水牛や高山牛のヤクは、どういう訳か牛部類には入らない。不思議の国ネパ-ルの不思議のひとつ。

ネパ-ルでは、牛は大切にされている。神聖化した牛は、どう云われているか。

日本では「嘘ついたら針千本飲-ます」。ネパ-ルでは「嘘ついたら牛肉食-べらす」。

ネパ-ル憲法とヒンドゥ-教

 ネパ-ル全土で民主化が始まる以前には、ネパ-ル憲法の条文に「ヒンドゥ-教はネパ-ルの国教」と規定されていた。そして、憲法に国王制が規定されていて、「ヒンドゥ-教徒の国王」とされていた。

 日本に住むわたし達国民は、政教分離を謳った憲法下で暮らしている。ので、なかなか政教一致の国政がどの様なのか実感がない。

政教一致の国政を少し説明しよう。説明、と云うよりもわたしの見解。

 ヒンドゥ-教には戒律と云おうか、教義として信者が守らなければならない諸々の事柄がある。その一つがシヴァ神の乗り物が牛なので、神様と同等の位の牛を守る必要が生じた。

 憲法条文を全国民に守らせる目的で、刑法や民法などの規定で、強制力規定条文が国会で成立する。牛刑法もその一つとして規定された。

わたしの所に、「牛刑法」全条文の文書があったのだが、どこにしまったか見当たらない。日本語訳の条文だった。その内容は、牛を傷つけたら懲役○○年。牛を殺したら懲役○○年以上。など。

 政教一致の国の法律がどの様な物か、ご理解いただけただろうか。ネパ-ルの場合は、政治や法律の中にヒンドゥ-教が有るのではなく、ヒンドゥ-教教義生活の中に政治経済や諸生活があるよな関係になるのだ。

わたしにはどうも理解不能で不思議の社会・国に映る。

支配層だけが優遇のカ-スト

 ヒンドゥ-教が国教の時は、当然にその宗教の教えが、法律として規定されていた。牛刑法の他にも決定的なのがある。カ-ストがそれ。

ネパ-ルのカ-スト制度は、ヒンドゥ-教の教義の一つ。

 法律の条文から、カ-ストの意図をわたしなりに読み解くと。カ-スト中の最高位カ-ストのためにだけ、教えの教義が有る様に思えてならない。

ネパ-ルのカ-スト

 わたしは,カ-ストの上下関係を高低で表現している。どうして上下でなく髙い低いで現すのか、考えてみよう。

 現在のカ-ストは、ヒンドゥ-教徒だけの教義だが、以前の憲法政教一致規定時代は、全国民に適用されていた。ネパ-ル民法の大部分を構成するカ-スト条文はこのような物。その中で男女の婚姻や性関係を規定した条文が次。

 1854年ネパ-ル民法(1854年に成立し、以後ネパ-ル民主化前まで)。全条文の三分の一が性関係の条文で、法律条文化し強制力をもってカ-スト制度を守っていた。

 ○最高位カ-スト女性と下位カ-スト男性との性的結びつきは、男性に懲役2年。その女性は男性のカ-ストに降格。

 ○最高位カ-スト女性と男性のカ-ストの低さに応じて「懲役3年」「懲役1年と奴隷」「懲役4年と奴隷」「懲役8年」など。

 ○不可触カ-スト男性とでは、男性が死刑で女性も不可触カ-ストへ降格。(不可触民は、けがれているカ-ストで、他のカ-ストはこの人々に触ってはいけない。不可触民の持ってきた水やご飯を飲み食いできない)

 

ネパ-ル民法から、ネパ-ルの政教一致憲法の解釈や内容をみた。
 同じカ-スト内の結婚を「カ-スト内婚」といい、内婚で成り立つ集団を内婚集団と呼び、最高位カ-ストだけ先祖代々、冨と名声や職業地位などあらゆる高位維持のために法律があることが分かる。

 最高位カ-ストの地位や身分を破る結婚や性関係は、民法法律ではあってはならない性的犯罪。この1854年ネパ-ル民法は、紀元前200年から紀元後200年までにインドで成立した「マヌの法典」の意識と同じだというから、ヒンドゥ-教の歴史が分かる。

カ-ストの男性支配制度

 ヒンドゥ教徒にとつての組織原理は、家庭の内外全てにおいて常に男性が優位で、女性が劣位である。一言では男尊女卑の宗教社会。

 ネパ-ルのヒンドゥ教徒にとつての結婚とは、両親が善根をつむために自分の娘をお布施として男性に捧げること。政教一致憲法でヒンデゥ-教を規定するとは、こうゆうこと。

 ネパ-ルのヒンドゥ-教徒の男尊女卑や功徳については、またの機会に書くことにしたい。今回はパシュパティナ-トのナンディの話に戻る。

 

参考資料

ネパ-ル紀行 三瓶清朝

 

パシュパティナ-ト寺院の牡牛ナンディ

神様の乗り物をネパ-ル語でヴァ-ハナ。

 シヴァ神のヴァ-ハナは牡牛のナンディ。シヴァのまたの名異名は、パシュパティपशुपति、で、その意味は牛の王。

 

パシュパティナ-ト寺院を外から見る 金色のナンディ

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西門から奥の寺院が見える

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奥に寺院の入口

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寺院の外ではお祭りの送り火か 荼毘に付した人の家族か

 

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ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第68回

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その六十八回目

パシュパティナ-ト その四回目

ガ-ト 火葬台

 

カトマンドウ市内のパシュパティナ-ト寺院4回目。

 前回は、シヴァ神を祀っているパシュパティナ-ト寺院に関して、ネパ-ルの神様の写真を見た。

 今回は、パシュパティナ-ト寺院と併設されている、カトマンドゥで一番大きな火葬場の写真を見てみる。

ガ-ト 火葬台

 パシュパティナ-ト寺院が面しているバグマティ川には、寺院に隣接した火葬台を複数備える火葬場がある。

 ヒンドゥ-教には輪廻転生の教義がある。ヒンドゥ-教徒は生まれ変わるのであるから、お骨を残すことはなく、灰は川に流す。

 バグマティ川は、ヒンドゥ-の聖地であるインドのバラ-ナシを流れるガンジス河に通ずる支流にあたる。ここガ-トでダビに付せば母なる大河ガンガ-へと戻ってゆくと考えられている。ゆえに、ネパ-ル国民の80%を超えるヒンドゥ-教徒は、遺灰をこの川に流すことを願望している。

 バグマティ川の中では火葬が行われている脇で身体を清める者もあれば、洗濯をする女の姿も見受けられる。少し下流では、火葬にルピ-硬貨も燃やすため、その硬貨拾いの人がいる。

 火葬ガ-トには焼場が並んでいるが高位のものほど上流の火葬台で焼かれる。亡くなった国王も、ここで荼毘に付され、最上部で焼かれる。

 9千人の犠牲者を出した2015年のネパ-ル大地震時には、ここのガ-トは昼夜の荼毘が続けられた。

聖なる河のガンジス川

 シヴァ神は、「ガンガ-ダラ」という異名を持つ。ガンガ-ダラとは、ガンジス川をもたらす者という意味。

 ガンジス川はシヴァのもつれた髪から流れ出たと云われ、インドの主要な河川のひとつであるガンジス川は、シヴァのもつれた髪をその住処としていると言われる。

 インドでは川自体を「ガンガ-」と呼ぶ。ガンジス川は、「母なるガンガー(Gangamataji)」とも呼ぶ。

ガンガ-神(गंगा)は、ヒンドゥ-教に伝わる、ガンジス川を神格化した女神。

 ガンジス川(ガンガ-)は現在でも「聖なる川」としてヒンドゥ-教徒の信仰の対象であり、この川の水で沐浴すればすべての罪は浄められ、死後の遺灰をこの川に流せば輪廻から解脱できると信じられている。

 パシュパティナ-ト寺院はヒンズ-教徒以外は立ち入れないが、火葬場は入場料を払えば観光客も立ち入れ撮影も自由。盆地内の朝方に立ち込めるカトマンドウの朝霧は、火葬場の煙であるとさえ言われている。

 ここのガ-トは、魂が天上へ昇る場所にふさわしく、パシュパティナ-ト寺院からも7千m級のヒマラヤ山脈が、標高差6千mに見上げる様に聳え立っている。

 

 パシュパティナ-ト寺院のガ-ト 火葬台

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荼毘にふす薪割り

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聖なる大河ガンジス川の支流バグマティ川の、その聖なる水で遺体を清める

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井形に組み上げた薪の上に遺体を乗せ、藁で覆い被せて着火

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多くの親類家族が泣き悲しんでいる

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ガ-ト

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ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第67回

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その六十七回目

パシュパティナ-ト その三回目

 

カトマンドウ市内のパシュパティナ-ト寺院3回目。

パシュパティナ-ト寺院は、ヒンドゥ-教のシヴァ神を祀った寺院。

ネパ-ルのシヴァ神などの神様を、少し調べてみた。

 

パシュパティナ-ト寺院には、シヴァ神が祀られている。

    ヒンドゥ-教の神は、そのシヴァの奥さんのパ-ルヴァティ-神。続いて、ブラフマ-や、ヴィシュヌとクリシュナ。ここからはインドのヒンドゥ-教の神が続く。アスラ、ヴァルナ、ヴィロ-チャナ、マハ-バリ、ヴリトラ、ラ-ヴァナ、インドラ、ナ-ガ、ナ-ガラ-ジャ、ジャガンナ-ト、と、わたしも聞いたことがない神様の名前が続く。

ヒンドゥ-教の三大神様は、シヴァとブラフマ-とヴィシュヌ。この三人の神様は分かる。

    これらの多くのヒンドゥ-教神は、8億3千万人と云われるインドの神様で、ネパ-ルのあちこちに普通に見かける神像等は、これらの他にハヌマ-ンやガル-ダ、ラクシュミ-、カ-ラ・バイラブ、ガネ-シャ-、サラスワティ-、ドゥルガ-、セト・バイラヴァなど。これらの最後に書いた神様は、ネパ-ルのカトマンドゥや各地の町を歩いていると、普通に見かける。

大家さんの家の仏間

    わたしはネパ-ルでフラットの借家を借りて暮らしている。その大家さんの家には仏間がある。ネパ-ルなので、仏間でなく神部屋か。朝早く、わたしが寝ている時か顔を洗っている時間に、大家さんは手で振るリンを鳴らしながら、お祈り礼拝だ。

 

以下、ネパ-ルで見かけるヒンドゥ-教の神様の写真を見てみる。

ネパ-ルで見かけるヒンドゥ-教の神

ネパ-ルの神様は、生活に根差した世俗的で、ネパ-ル人の生活そのものと云える。

シヴァशिवとパ-ルヴァティ-

    シヴァは宇宙破壊と云われる神で、手にトリシュ-ラと呼ぶ三つ又の鉾(三又の槍)を持ち、額には善知善能の第三の眼を持つ。シヴァの妃はパ-ルヴァティ-。パ-ルヴァティ-はヒマラヤの娘と云われ良妻賢母の女神とされている。

    シヴァと奥さんのパ-ルヴァティ-は、チベット高原西方のカイラス山6656mが住まい。カイラスは別名「カン・リンポチェ」と呼び「尊い雪山」の意味で、中国語で「神山」。

日本の仏教の神としてのシヴァ

パシュパティナ-ト寺院に祀られているのはシヴァ。

    日本では、仏教の神として融合しているらしい。シヴァは、大黒天として日本では屋敷神として祀られ財と幸運の神。又不動明王が、恐ろしい姿で適応したシヴァ神

ブラフマ-

    ブラフマ-神は、宇宙創造の神で、四つの顔と四本の手を持つ。美女のサラスワ-ティ-神を何時でも見れるように五つの顔を持っていたが、シヴァを怒らせたときに顔の一つを切り落とされ、顔が4っつになった。

    シヴァとブラフマ-は、互いに宇宙を創造したのは自分、と激論になり、怒ったシヴァがカ-ラ・バイラブに変身して、ブラフマ-の顔の一つを切り落とした。

ヴィシュヌ

    ヴィシュヌ神は、宇宙を維持する神。美男子のクリシュナや叙事詩ラ-マ-ヤナに主人公として出てくるラ-マ王子などは、ヴィシュヌの化身。

    ヴィシュヌのへそからブラフマ-神が、顔からシヴァ神が誕生しているので、二人の生みの親。

クリシュナ

クリシュナ神は、満月の夜に笛を吹いて女性を誘う、女性に人気のハンサム神。

ガル-ダ

    鳥の羽をもつガル-ダ神は、ヴィシュヌ神の乗り物で、ヴィシュヌ神から永遠の命を与えられた。ネパ-ル航空のマ-クになっている。

    ガル-ダ神にヴィシュヌ神が乗っている姿は、ネパ-ル紙幣10RSルピ-札に描かれている。

ラクシュミ-

    ラクシュミ-神は、壺からお金をばらまいている。目がくらむ宝石を見につけ、地位や名誉など全てを身に着ける幸運の女神。日本では吉祥天と呼ばれる。

カ-ラ・バイラヴァ ala bairav

「カーラ」は「時」、「バイラヴァ」はシヴァ神の化身した恐ろしい姿。

カ-ラ・バイラブ神は、世界を破壊と殺りくの恐怖に落とし入れる神。

    シヴァとブラフマ-は、宇宙創造したのは自分、と激論になり、怒ったシヴァがカ-ラ・バイラブに変身して、ブラフマ-の顔の一つを切り落としている。

    カ-ラ・バイラブ神の前で嘘をつくと、瞬時に死ぬと云われ、中世紀にはこの前で裁判が行われていた。

ガネ-シャ

ガネ-シャ神は、象の顔をした商売の神様。

夫婦シヴァとパ-ルヴァティ-の息子。

    母親パ-ルヴァティ-が入浴中、息子に誰も浴室に近づけない様にとの指示。通りかかった父親シヴァも止めて、激怒した父親が息子の首をはねてしまった。そこへ妻パ-ルヴァティ-が出てきたので、慌てたシヴァは通りかかったゾウの首を、息子につけてしまったそうな。本当にネパ-ルの神様は、市民から親しまれている云われの話。

サラスワ-ティ-

    サラスワ-ティ-神は、息子のマヌは日本でおなじみの弁財天さんで地上で初めての人間。白鳥に乗って古楽器のヴィ-ナを弾いている女神。知性が高く気高い美しさで、ブラフマ-男神が強引に奥さんにしてしまった。

ドゥルガ-

    ドゥルガ-神は、シヴァ神の妻のパ-ルヴァティ-神の化身。10本の腕に武器を持ち、最大の強敵魔王マヒシャを退治した女神。秋の15日間ネパ-ルで最大のダサイン大祭は、ドゥルガ-神の勝利を祝って行われる。

ハヌマ-ン

    ハヌマ-ン神は、猿の神様。風の神ヴァーユから生まれ、怪力と勇気、忠誠心、そして不死の神様として、インドでは強い人気を誇る。

    神話の上でハヌマーンが活躍するのは、インド二大叙事詩の一つ「ラーマヤーナ」。

    三蔵法師を守って天竺を目指した孫悟空のルーツとして知られている。「きんとうん」に乗って、空を自在に駆け回る孫悟空の姿は、風の神ヴァーユの流れを汲むハヌマーンの活躍を彷彿とされる。

セト・バイラヴァ Seto Bairav

セト・バイラヴァ神は、恐怖と殺戮の神。

ふだんのセト・バイラヴァ神は隠されている。

    年に1度だけのご開帳。雨季明けとなる9月、8日間に渡り開催される大祭「インドラ・ジャトラ(Indra Jātrā)」で、セト・バイラヴァ神がお目見えになる。

    このお祭り、生き神クマリが山車に乗り、3日間街中を巡り一般市民へ祝福の顔見世を行う祭り。

    インドラ・ジャトラ祭は、この地域で信仰されている神々の王と言われるインドラ神を祀る祭りで、お米が無事に収穫が出来ることを感謝することから始まった。8日間にわたり松の木を立て、神々を迎える。

 

参考資料

在ネパ-ル日本大使館ホ-ムペ-ジ

ネパ-ル トニ-・ハ-ゲン

ネパ-ル 地球の歩き方

カトマンドゥ・デイ・ドリ-ム 佐々木幹郎

ネパ-ル紀行 三瓶清朝

ネパ-ル アジア読本

NPO法人 DTACネパ-ル観光情報局

 

わたしの大家さんの神部屋 

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パタン市内 ガル-ダ神

鳥の羽をもつガル-ダ神は、ヴィシュヌ神の乗り物

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カトマンドゥ王宮広場  ガル-ダ神

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カトマンドゥ王宮広場 ガル-ダ神

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ガル-ダ神

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チャング・ナラヤン寺 ガル-ダ神にヴィシュヌ神が乗っている

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ガル-ダにヴィシュヌが乗っている姿は、ネパ-ルにとって貴重

10RSルピ-札

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バ-ゲソ-リ寺院門のシヴァ神

虎の背に乗る

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シヴァ神と奥さんのパ-ルヴァティ-神

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カトマンドゥ王宮広場北門のシヴァ神 牡牛ナンディに乗る

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サラスワ-ティ-神

白鳥に乗って古楽器のヴィ-ナを弾いている

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ドゥルガ-神

シヴァ神の妻のパ-ルヴァティ-神の化身。10本の腕に武器を持つ

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ガネ-シャ神

夫婦シヴァとパ-ルヴァティ-の息子。ガネ-シャ神は象の顔をした商売の神様

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ゴルカ町内 ガネ-シャ神

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ラクシュミ-神

壺からお金をばらまいている。目がくらむ宝石を飾り付け、地位や名誉など全てを身に着けた幸運の女神。日本では吉祥天

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ハヌマーン

猿の神様ハヌマーン。風の神ヴァーユから生まれ、怪力と勇気、忠誠心、そして不死の神様

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ゴルカ町内 ハヌマーン

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カトマンドウ王宮広場のハヌマ-ン神

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カ-ラ・バイラブ神

カトマンドゥ王宮広場 カ-ラ・バイラブ神は、世界を破壊と殺りくの恐怖に落とし入れる神

カ-ラ・バイラブ神の前で嘘をつくと、瞬時に死ぬと云われ、中世紀にはこの前で裁判が行われていた

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セト・バイラヴァ神 Seto Bairav

この顔を見れば誰でも分かる、恐怖と殺戮の神

ふだんのセト・バイラヴァ神は隠されている。

年に1度だけのご開帳。雨季明けとなる9月、8日間に渡り開催される大祭「インドラ・ジャトラ(Indra Jātrā)」で、セト・バイラヴァ神がお目見えになる

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大祭「インドラ・ジャトラ(Indra Jātrā)」で、セト・バイラヴァ神がお目見えになる生き神様 キラガル・クマリ

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