ネパ-ル生活2018年
ネパ-ルの交通機関と荷運び ネパ-ルヒマラヤの荷物運びはゾッキョとヤク
ゾッキョの写真の前回に続いて、今回と次回はネパ-ルのヤクの写真を見てみる。
ヤク
ヤクは、日本語で高山牛、といえば良いだろうか。
ヤクは、高地に順化した動物。順化は、高度順応とは違う。高地に代々飼育され続けた結果、酸素の薄い気圧の低い土地で生きていける。
ヤクは、低地の気圧の髙い所に降りると死ぬとされている。酸素濃度の薄い高地に適した臓器になっていて、普通の牛と比較して、肺は2倍、心臓は1.4倍大きいらしい。
ヤクは寒冷地に適した長い毛
ヒマラヤの標高の高い場所での生息は、ネパ-ルの低標高とは雲泥の差。暑いくらいの亜熱帯気候のネパ-ル、でもヒマラヤは雪や氷の世界。ヤクは低気圧や寒冷に適した、蹄近くまで伸びた毛むじゃらな風体型。このヤクの毛、季節に応じて生え変わる換毛はない。
ネパ-ルのヤクは換毛がない。ネパ-ルのお土産屋には、ヤクウ-ルと称したマフラ-やシヨ-ルなどが売られてる。これらのウ-ルの多くは換毛のある、ヒツジやヤギの毛から造られており、ヤクウ-ルは真っ赤なウソ。
わたしの日本人の友人のその彼女のネパ-ル人友人に、カシミヤ製品の卸問屋の社長がいる。この社長さんの云うには、カシミヤ100%の表示があると、お客様が喜ぶのでウソ表示をしてる、とのこと。ネパ-ルのおみやげを買うときは、売り手の説明や表示のほとんどがウソなのを判って購入を。わたしも、この社長の倉庫から、友人たちへのお土産に100%タシミナ表示のタグが付いた、マフラ-やシヨ-ルを卸値段で買う。
他方、ネパ-ルに住むわたしの日本人の友人、モンゴルのヒツジの毛を、ネパ-ルでマフラ-やショウ-ルに加工し、日本のデパ-トで販売。売上高30億円の商売だった、と振り返っていた。日本のデパ-トでは、高い値段の商品から先に売れたらしい。
インドとパキスタンの国境近くのカシミ-ル地方で獲れるカシミヤ、ネパ-ルでは、どこで獲れたものもタシミナと呼んで売られてる。それもタシミナ50%を100%の表示で。
ヒマラヤ高地の家畜ヤク
ヤクは、ネパ-ルだけでなく、チベットやブ-タンなどでも、家畜として飼育されている。要するに、標高4千mを超すヒマラヤの地でなければ生存しない。
「ヤク」の元々の語源はチベット語で、チベットでは雄のみの名前で、メスは「ディ」と呼ぶらしい。
ネパ-ルでは、地方によってヤクの飼育目的が異なる。ク-ンブヒマ-ルのエベレスト街道では、世界で一番お客が集まるトレッキング街道なので、その荷運びが主の役割。それに比べて、ランタンヒマ-ルでは、主にヤクのミルクから造るチ-ズ作りが飼育目的になっている。
ヤクは、牛であって牛でない、とも言われている。牛と同じ体型で角もある。しかし、鳴き方が「モ-」ではなく、唸り声。
わたしの友人のシェルパ族の奥さんは、ヤクドライバ-
エベレスト街道で、高度順応のために二泊以上滞在するナムチェ3,440mから、徒歩で2時間、タ-メ村に住む私のネパ-ル人の友人がいる。
彼はシェルパ族で、昔から登山隊の高所ガイドとして有名人で、彼の奥さんは二頭のヤクドライバ-。登山隊荷運び専用のヤクを自宅で飼っている。
ネパ-ルのヤク
朝一番
ガイドがヤクに荷物を括り付け
アマダムラム6.856mを望むタンボチェ3.867mのヤクの群れ
エベレスト街道トレッキングル-トをヤクが行く
イヤリングで飾り付けのヤク