ネパ-ルの王宮と寺院(仏塔) 百六十回目
カトマンドゥ市郊外に点在する寺院と仏塔
13.チャンドラギリ・テンプル寺院
チャンドラギリ山の頂上に立つ寺院。シヴァ神を祀るヒンドゥ-教寺院で、わたしは詳しい寺院名を知らない。
カトマンドウ市内から、南西に約15km。市内から路線バスで、ポカラに行くリングロ-ドで乗り換え。トリブバン・ハイウエ-からタンコット村経由の道路を走り下車。標高1,500mのタンコット村から、ゴンドラで標高1,550mのチャンドラギリまで約10分。
2016年のゴンドラ開通までは、上り片道徒歩で標高差1,000mを3時間だった。
チャンドラギリ山の山頂は、ネパ-ルめヒマラヤのビユ-ポイントになっている。山頂のゴンドラ駅の少し下部で、リゾ-ト開発か、ホテルなのか建設工事中。
「月の山」の意味のチャンドラギリ寺院、レンガ積みで、ネワ-ル建築文化様式の全てが揃っている。
チャンドラギリ寺院のネワ-ル建築
ネパ-ルの15世紀末から、カトマンドゥ盆地で花開いたネワ-ル族文化。
その建築様式は、屋根が瓦葺、壁や柱はレンガ積みで三階・四階建の階層建築。望楼(ぼうろう)建築とも呼ばれる。
屋根の上から、ネパ-ル語でガジュ-ル。屋根の上にある金属製の先の尖ったもの。天から神様が降り立つ目印で、金色のベル形や壺形・相輪・宝珠などの形が組み合わせ。
次いで、ネパ-ル語のドバシャ。屋根の上から軒下に垂れ下がっている帯状の飾り。神仏が降り立つ道標・道筋。
そして、トゥンダ-ル。軒先を支える方杖。神に関するさまざまな神獣や神像が彫刻されている。
最後に、ネパ-ル語でト-ラナ。入り口の扉や窓の上の扇型の半円形彫刻。仏像や神・獣が彫刻されている。神と仏が中央に彫刻されている木板や金属製。
チャンドラギリ寺院の横にプリトウビ・ナラヤン・シャハ王像
チャンドラギリ寺院の横にはプリトウビ・ナラヤン・シャハ王像がある。1769年に、カトマンドゥから西に150kmのゴルカ町の国王が、カトマンドゥ盆地に君臨する3王を攻め、戦勝する。
このプリトウビ・ナラヤン・シャハ王の像が、ここにある理由は。もしかしたら、このシャハ王がこの寺院の建立に関わっているのかもしれない。
カトマンドゥ盆地、国王の歴史
ネパ-ルの国王を解説するには、ネパ-ルの中世からの王様の歴史に触れなければならない。
13世紀マッラ朝がネパ-ルを統治する。国王制度の始まり。
1450年頃、バクタプル王からカトマンドゥ国王が独立。
1619年、カトマンドゥ王からパタン国王が独立し、カトマンドゥ盆地三国時代となる。
1769年、第10代ゴルカ王のプリトウビ・ナラヤン・シャハ王(1723~75/在位1742~75)が、、バクタプル国とカトマンドゥ国・パタン国の三国を攻め、ネパ-ルを統一が始まる。シャハ王朝時代の始まり。その後、2代シンハ・プラタープ・シャハ(在位1775~77)、3代ラナ・バハドゥル・シャハ(1775~1805/在位1777~99)にかけてネパールの統一が実現。
参考資料
在ネパ-ル日本大使館・ホ-ムペ-ジ
ネパ-ル トニ-・ハ-ゲン
ネパ-ル 地球の歩き方
ネパ-ル紀行 三瓶清朝
ネパ-ルの秘境ムスタンへの旅 ジュゼッペ・トゥッチ
ネパ-ル アジア読本
NPO法人 DTACネパ-ル観光情報局
チャンドラギリ・テンプル
ヒンドゥ-教の三大神シヴァ神の乗り物牡牛ナンディ-
金ぴかのナンディ-像
プリトウビ・ナラヤン・シャハ王像
ゴルカ町にあるプリトウビ・ナラヤン・シャハ王像
ゴルカ王宮のプリトウビ・ナラヤン・シャハ王
カトマンドゥ王宮にあるプリトウビ・ナラヤン・シャハ王
タンコツト町のゴンドラ駅