koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第149回  カトマンドゥ市内の寺院と仏塔

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その百四十九回目 

10.カトマンドゥ市内に点在する寺院と仏塔

その第19回 メイピ-寺院の六回目

 

 わたしが、ネパ-ルで2013年と2018年に過ごしたカトマンドゥ市内メイピ-地区。

 そこの、私の生活していた借家から徒歩3分の場所にある寺院の写真、メイピ-寺院の写真は今回で最終回。

中世15世紀から花開くネワ-ル建築様式

 ネパ-ルのカトマンドゥ盆地先住民として、現在も多く住むネワ-ル族。そのネワ-ル人が造った、カトマンドゥ盆地周辺の王宮や寺院建築は、華麗な建築様式が残っている。

 15世紀から開花したネワ-ル文化の建築様式。実際には現在も残存しているのは16世紀以後のもの。

 1934年のネパ-ル大地震で多くの寺院や仏塔などが倒壊。このころのネパ-ルは国策として鎖国状態。ゆえに、現在の様な国際連合文化財保護支援がなく、多くの建築文化財が壊れたままに修復されずに解体された、と史実には記載されている。

 2015年4月25日に起きたネパ-ル大地震でも、同様な壊れかたの王宮や寺院・仏塔があった。今回の文化財倒壊は、直ぐに国連を中心に諸外国の支援活動で修復・修繕が始まり、2018年現在は、その範囲が全壊した物件の再建築が行われている。

 これらの修復作業に従事しているネパ-ル人は、実はネワ-ル族の人たちが100%。私のネパ-ルのライ族の友人は、このネパ-ル人の修理作業を視ていて、わたしに「どうしてネワ-ル族だけなのか」との質問があった。ネパ-ル人の、自分の国の文化財に対する教育や認識が判る実情だつた。

 

ネパ-ルのネワ-ル建築様式

 ネパ-ルの中世、15世紀末頃からのネパ-ル様式建築と云われているネワ-ル文化。

 ネワ-ル文化は、その建築様式が絢爛な王宮や寺院の建築に観られる。

 歴史的にはカトマンドゥ盆地のバドカオン、次いでカトマンドゥ。最後にパタンの王宮建設。カトマンドゥ3王時代が長く続いた。3王宮広場には寺院がひしめく様に建築されている。現在残っているだけでも10棟から20棟。

 王宮や寺院の屋根は瓦葺、壁や柱はレンガ積みの三階建て四階建て、カトマンドゥ王宮の内部は、木造建ての8階建。

 窓と出入り口は木彫を施した木造り。各階の境にも華麗な木彫の木造。

 中世ネパ-ルの彫刻家たちは、硬いネパ-ルの木に細かい格子模様や神々の姿を描いていた。

ネパ-ル建築の特徴

階塔建築と木彫芸術

 王宮や寺院の上にある塔望楼型建築。これは王権の象徴とされていた。

 ヒンドゥ-教寺院は、日本の仏教寺院と同様、三層・四層・五層の塔建築。

 ネパ-ルの王宮や寺院の塔建築は、ネパ-ル独特の様式。それは、屋根の軒先を斜めに支える木製の「方杖」が付いている。

 長さはほぼ4m、幅0.5m。軒先の2m間隔で並んで付けられている。この方杖の特徴は、その一本一本に華麗に色彩された男神や女神が彫刻されている。彫刻は様々で、先手観音の手が何本もある物、女神像や動物男像の下に、鮮明な男女媾合(こうごう)像や男女三人が絡み合う像など。犬や馬と男神が絡み合う像、男女の性器を愛撫し合う像、女が自分の性器を参拝者へ見せる像、等々現在のセックスそのもので、秘密にされなければならないものが多い。女性の性器を描く像は、落雷避けになっている。

 これらの多くの木彫芸術は、魔よけとか豊穣の豊作願いでもある。

 我が国日本でも、秘仏として人の目に触れない仏像がある。日本の仏像は単位像がほとんどだが、唯一の例外として、聖天(歓喜天)がある。有名なのは奈良県の生駒聖天(宝山字)と浅草の待乳山聖天まつちやま(本竜院)。どちらも双身の抱擁像が厨子の奥深くに秘仏として収められていて、わたしたちの眼に触れる機

 会はない。ヒマラヤ山脈を越えて、ヒンドゥ教の男神と女神は細々ととずいぶん長い旅をした。

ネパ-ル語でト-ラナ

 入り口の扉や窓の上に飾られる、扇型の半円形の木板や金属。

 仏像や神・獣が刻まれている神と仏が中央に彫刻されている。

ネパ-ル語でトゥンダ-ル

 軒先を支える方杖(ほおづえ)。

 王宮や寺院に見られ、寺院に祀られている神に関するさまざまな神獣や神像が彫られている。

ネパ-ル語でガジュ-ル

 金属製の屋根の頂にある先の尖ったもの。天から神様が降り立つ目印になる。金色のベル形や壺形・相輪・ 宝珠などの形が組み合わさっている。本尊のヴィシュヌ神の武器である三叉戟(さんさげき)が立っているものもある。

 

メイピ-寺院の六回目

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トゥンダ-ル

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ト-ラナ

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灯明 格子窓から寺院の中

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寺院の周りにも灯明台

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竹林のある標高50m上にはメイピ-寺院

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寺院の方角から、わたしの住んでいる家の南方を眺める 車の通行できない狭い道路

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