koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの宮廷と寺院(仏塔) 第15回

ネパ-ルの王宮と寺院(仏塔) 第十五回目

王宮の十五回目  ゴルカ旧王宮 七回目

前回3月6日は、ゴルカ町中のホテル・ゴルカインの中庭に咲いていた花々を写真で見た。

 今回は、カトマンドゥから北へ90kmのゴルカ町の街中にあるヒンドゥ-教の神様や仏塔などの写真を見てみる。

ゴルカの街中には、中世期に建築された仏塔や国王像などが見られる。

国王像と仏塔や神像

 1769年、第10代のゴルカ王プリトウビ・ナラヤン・シャハが、カトマンドゥ盆地に君臨する3王のバクタプル国とカトマンドゥ国・パタン国の三国を攻め、戦勝する。

 この地方のゴルカ王が現在の首都カトマンドゥをも支配下に置き、この時にネパ-ルを統一し、シャハ王朝時代が始まった。

 街中には、このプリトウビ・ナラヤン・シャハ王の石柱上部の国王像がある。そして1609年~1636年の国王ゴルカのラムサ・ハ王の像がある。

 ゴルカの街中には、これも古い建築物の寺院や仏塔などと、ヒンドウ-教の神様のサル神のハヌマ-ン像や象神のガネ-シャなどの像が祀られている。

 ネパ-ルは15世紀末頃からネパ-ル建築様式の王宮や寺院が建築されていた。それは、レンガ積みと窓枠や階層間の木彫芸術の絢爛な建築文化が見られる。

 現在わたしたちが拝観する建築物は、何度かの地震の被害後に修復されたものだが、修復前の様式を忠実に修復されていて、見ごたえある建築物が多い。

 

ハヌマ-ンを少し調べてみた。

ハヌマ-ン神हनुमान्

 ネパ-ルでハヌマ-ンは力の神で猿神のこと。ハヌマ-ンは、インド神話に出てくる猿族神の一人。風の神ヴァ-ユ神の化身とされ、変幻自在の身体を持ち、その大きさや姿を自在に変えられ、空を飛ぶことができる。大柄で赤い顔、長いしっぽを持つ。

ハヌマ-ン像は、四つの猿の顔と一つの人間の顔を持つ五面十臂の姿となる。

 ネパ-ルのヒンドゥ-教は、元々ネパ-ルの人々の信仰の対象ではなかった。現在のネパ-ルの南側、タライ平野のインドとの国境近くで、インドからネパ-ルに移り住んだインドの貴族や小国王などが、「ヒンドゥ-教を信仰してくれたら、あなたたちも私と同様なカ-ストの最高位にしてあげるから」と云って、ヒンドゥ-教がネパ-ルで受け入れられた歴史がある。これらの貴族や小王国の王様が引き連れて来たのが、星占い師の占星師達だった。この民族は、現在のインド系ネパ-ル人のブラ-マンと呼ばれる種族。

 インドの猿のハヌマンラング-ンは、ヒンドゥ-教寺院に手厚く保護されていて、中国に伝わって西遊記孫悟空のモデルになったとされている。

 

ガネ-シャ神गणेश

 ガネ-シャはヒンドウ-教の神様で象神。インドのサンスクリット語で、群衆(ガナ)の主(イ-)の意味。像の顔と頭と四本の腕を持ち、信じると財産が増えると云われ、富の神様。

 わたしは、ハヌマ-ンについては調べないと分からなかったが、このガネ-シャのことは知っていた。

どうして象の顔なのか。それにはこんな云われがあった。

ガネ-シャはネパ-ルの神様の父親シヴァと母パ-ルヴァティ-の長男。

 母親のパ-ルヴァティ-がシャワ-を浴びようと、バスに入る前に息子のガネ-シャに、「誰もバスへ近づけないで」と見張りを頼んだ。

 しっかりと見張りをしていたガネ-シャの前に、父親のシヴァが来た。ガネ-シャは母親の云うことを守って、入浴中のパ-ルヴァティ-の夫である父親のシヴァに、バスへ近づくことを拒む。

 妻の入浴しているバスに近づくことを拒否されたシヴァは、息子の行為に怒り、息子のガネ-シャの首を刎ねてしまった。シヴァ神は短気な性格だったようだ。

そこへ、妻のパ-ルヴァティ-が、シャワ-浴びを終えて出てきた。

 慌てた夫のシヴァは、そこへ通りかかった象の首を取って、首のなくなった息子のガネ-シャの首に付けてしまった。とさ。

 ネパ-ルの神様は、皆世俗的で市民に親しまれている。このガネ-シャの話も、面白おかしく描かれていて、ネパ-ルの国民から愛されている神様の象徴的物語だ。

 

 ちなみに、夫婦のシヴァとパ-ルヴァティ-は、ヒマラヤの奥のカイラス山に住んでいる。シヴァ神は、額に第三の眼を持ち、宇宙破壊の神。パ-ルヴァティ-神は、ヒマラヤの娘で良妻賢母の女神。

 カイラス山は、現在の中国チベットの奥地の6,656mの山で、別名カン・リンポチェと云う。この山を一周すると52kmになる。チベット仏教徒は、聖山として五体投地しながら一周する。

 このカイラス山は、チベット仏教ボン教ジャイナ教などとヒンドゥ-教を含めた4宗教の総本山になっている。 

 

第10代のゴルカ王プリトウビ・ナラヤン・シャハ像

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国王像から上の王宮を眺望

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第10代ゴルカのプリトウビ・ナラヤン・シャハ王

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ゴルカ町の寺院 丘の上の王宮を望む

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ゴルカのラムサ・ハ王像(1609年~1636年)

ネパ-ル・ククリを帯にはさみ

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ゴルカの仏塔

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仏塔とヒンドゥ-教寺院

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ガネ-シャ 象神石像 4本の腕を持つ

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ハヌマ-ン 猿神石像

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