koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの楽しいトレッキング 第81回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その八十一回目

番外編 ネパ-ルのヒマラヤトレッキングに掛かる費用 その4回目

 前回は、日本国内手続は渡航手続きのみ行い、ネパ-ルに着いてからネパ-ルから帰国するまでの全てを自分で手続すると、どのくらいのトレッキング費用になるのか、新千歳発着8泊9日ネパ-ルヒマラヤのトレッキング費用を試算してみた。

その結果は以下の様になった。

3方式の比較

日本国内旅行会社のパックトレッキング費用は300,000円。

ネパ-ルのエ-ジェントのパックトレッキング費用は203,250円。                    自分で企画実行すると費用は153,700円。

日本国内パック30万円の半額となった。

ネパ-ル国内費用の比較

日本国内旅行会社のパックトレッキング費用131,350円。

ネパ-ルのエ-ジェントのトレッキング費用、手数料8,200円を加えて90,200円。

自分で企画実行すると費用40,650円で、

日本国内旅行会社の三分の一以下になる。

 

今回はネパ-ルのトレッキングに関わる料金以外に、どのような費用が掛かるのか考えてみたい。

まず日本国内で掛かる費用。

1.自宅から新千歳までの往復交通費。

2.国内旅行会社のパックでも、自分でフライトチケットを取得しても、他に3空港使用料と燃油サ-チャ-ジが掛かる。15,050円(2017年現在)

 

ネパ-ルに着いてからの費用は、

1.ネパ-ルの入国査証(ビザ)

観光ビザ料金  Tourist Visa

ビザ取得の料金

期限

料金

複数のaエントリ

15日間

米25ドル

複数のaエントリ

30日間

米40ドル

複数のaエントリ

90日間

米100ドル

 2.エア-ポ-トに送迎の車を手配していない場合。

 空港の出口にタクシ-手配カウンタ-がある。ここでタクシ-一台頼むと700RS。わたしはネパ-ルで生活しているので、何時もはタクシ-到着場でタクシ-を捕まえる。300RS~400RS。複数人数で荷物が多ければ700RSの大型タクシ-が良い。

3.カトマンドゥの良いホテル。

一泊のみでベットが有れば良いのであれば、三ツ星で安いのが良い。

 部屋にテ-ブルと椅子2脚、バストイレが清潔なホテルを紹介する。外人街町のタメ-ルにある三ツ星ホテル。Hotel Holy Himalaya 朝食付ツイン2人55$ シングル45$

4.ポカラのホテル

 サウジ(主人)は日本に7年滞在。サウニ(女主人)は日本に8年滞在。娘さんは日本で誕生。日本語OK。

レイクサイドにあるホテル。ここも部屋にテ-ブルと椅子2脚、清潔なバストイレ。

三ツ星ホテル。Hotel River Park 電話00977-061-462756

朝食付ツイン2人45$ シングル35$

5.個人装備のポ-タ-雇用料金

 パックのトレッキングにはロ-カルポ-タ-が付く。このポ-タ-は共同装備の荷運びに雇われたもので、トレッキングに参加しているあなたの個人荷物を担いでもらうポ-タ-は別に雇用しなければならない。

 通常のロ-カルポ-タ-は、ポ-タ-自身が食糧を持参し、宿も自分で見つけるので、日当のみを支払う。

 カトマンドゥから連れて行く場合と、現地のトレッキング出発地でガイドが見つける場合がある。空身で来るポ-タ-には、こちらで一日2食と宿代金を払う方法があるので、交渉する。ポ-タ-の宿は、お客の泊まるロッジのレストラン部屋やどこかに寝転んで寝るので無料が多い。

 わたしがロッジと交渉する場合は、客用部屋が空いている場合は、ガイドとポ-タ-の料金を無料にするように交渉する。ほとんどのロッジのサウジはOKする。

 わたしは、現地で賃金交渉などポ-タ-主導にならない為にも、又わたし達と気楽に楽しく一緒に歩いてくれるポ-タ-を探すことにしている。そのためには探すのに時間がかかっても構わない。地元の農家の15歳以上の息子や娘が良い。

 自分の荷物は自分で担ぐからと、ポ-タ-を雇わないで費用を倹約するのはダメ。ネパ-ルのトレッキングは高高度を歩くので、高度順応が必要。荷を軽くして歩いても高度順応で苦しむのだから、それに重荷でくたびれていては、高山病になってしまう。

6..ホテル泊まりの日は、昼食と夕食費は個人払い

 トレッキング中のロッジ泊まりの日は、3食がトレッキング費用に入っている。

カトマンドゥや出発地のポカラのホテル泊まりの日は、昼食と夕食は費用に入っていない。自分でレストランを探さなければならない。添乗員が居れば現地の情況が判っているので連れて行ってもらえるが、それ以外は自分で探す。初めてのネパ-ルで、ネパ-ル料理を美味しく食べれる人は稀。

 トレッキングの目的がネパ-ル食を食べるのでなければ、日本食レストランの場所を事前に調べておくのも良い。

7.チップを取るガイドが居る

 ネパ-ルのエ-ジェントの中には、お客のあなたに、ガイドにチップをあげて下さい、と云う業者がある。半強制的にパック料金以外にお金を要求されてしまう。それも、トレッキングを終えた後でなく、トレッキング中にガイドから要求されるのだから困ってしまう。お金を払わないと、以後のガイド仕事を働いてもらえないのではないかと思ってしまう。

 ネパ-ルに「チップ制度」はない。ネパ-ルは日本と同様に植民地になったことがない。ゆえに欧米の「チップ」がない。わたしは、どこのレストランでもホテルのポ-タ-にもチップをあげたことはない。

 ネパ-ルのエ-ジェントによっては、雇用しているガイドやポ-タ-に支払う賃金が安く、その埋め合わせとしてお客様にチップを要求しているらしいのだ。

 わたしは、客が払うチップを「チップ制度」としているエ-ジェントのサウジ(社長)と、このことで話をしたことがある。わたしがネパ-ル人の社長に伝えたのは「日本人の全員がチップを払いたくない」と思っているよ。その社長さんが私に云ったのは「ガイド達は喜んでいるのでチップは払ってほしい」。

 又、他のエ-ジェントの社長と、このチップ制度を話したことがある。この社長は日本人で、もしもうちのガイドがお客様にチップを要求したら、即刻そのガイドを首(解雇)します、との厳しい返答だった。この社長さんは、次の話をしてくれた。それは、もしもお客さんのトレッキング目的が達成し、楽しいトレッキングだったら、そのガイドにボ-ナスをお願いしたい、と。

 トレッキングの内容に関わらない半強制的に要求するチップと、目的達成後のボ-ナスでは、同じお金の支払だが雲泥の差になる。

 楽しかったトレッキングの後には、カトマンドゥ帰着の夜にはネパ-ルメンバ-を招待して、夕食を振る舞うのも、トレッキングの楽しさを倍増させるだろう。

8.カトマンドゥ観光費用

トレッキングの前後に日数がある場合は、カトマンドゥ盆地の観光が良い。

 パックのトレッキングには、ほとんど決まってオプションとして「ヒマラヤ蕎麦夕食」「ネパ-ル踊りとネパ-ル料理の夕食」「世界遺産観光」「エベレスト遊覧飛行」「一泊の朝日に輝くヒマラヤ」などがある。

 わたしは、パックの登山やトレッキングをしたことがない。これらのパックの後のオプションには参加がなく、その代わりに自分で企画している。

 どうだろうか。一緒にトレッキングをしたガイドを、あなた個人が雇用してカトマンドゥ盆地世界遺産観光を楽しんでみては。あなたがガイドに直接日当を払い、行く先々のタクシ-代金や昼食をあなたが支払う。ガイドが日常に通うネパ-ルレストランに連れて行ってくれ、本物のネパ-ル料理を味わうことができるかもしれない。

 

 世界遺産カトマンドゥ盆地 ①

パシュパティナ-ト寺院 Pashupatinath (Temple of livingbeings)

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世界遺産カトマンドゥ盆地 ②  ハヌマン・ドカ 

(神猿の門=カトマンドゥ旧王宮 )Hanuman Dhoka

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世界遺産カトマンドゥ盆地 ③

パタン旧王宮広場

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ネパ-ルの楽しいトレッキング 第80回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その八十回目

番外編 ネパ-ルのヒマラヤトレッキングに掛かる費用 その3回目

 前回は、日本国内にかかる費用では渡航手続きのみで、ネパ-ル着以後の費用についてはネパ-ルのエ-ジェントを使ってのトレッキング費用を試算してみた。

 前々回と合わせて、日本国内旅行業者のトレッキング費用と、ネパ-ルのエ-ジェントを利用してのトレッキング費用を試算した。

 今回は、日本国内手続は渡航手続きのみ行い、ネパ-ルに着いてからネパ-ルから帰国するまでの全てを自分で手続すると、どのくらいのトレッキング費用になるのか、わたしの経験から試算してみよう。

 

新千歳発着8泊9日ネパ-ルヒマラヤのトレッキングを自分で企画実行すると費用はいくら

 日本国内旅行会社のパックトレッキングとネパ-ルのエ-ジェントのパックトレッキング、それとほとんど全部を自分で企画実行する費用の結論が出た。

3方式の比較

日本国内旅行会社のパックトレッキング費用は300,000円。

ネパ-ルのエ-ジェントのパックトレッキング費用は203,250円。                                                        

自分で企画実行すると費用は153,700円。日本国内パック30万円の半額となった。

ネパ-ル国内費用の比較(自分で企画すると日本国内の3分の1以下)

日本国内旅行会社のパックトレッキング費用131,350円。

ネパ-ルのエ-ジェントのトレッキング費用、手数料8,200円を加えて90,200円。

自分で企画実行すると費用40,650円

 

 わたしはネパ-ルで生活していることから、トレッキングの全てについて自分で手続ができる状況になっている。しかし、日本国内に住んでいて、日本からネパ-ルのホテルなどの予約手続は、かえって費用が嵩む。ですから、これらの事前予約手続の必要なものだけネパ-ルのエ-ジェントに手続をお願いすることとした。又、トレッキング中のトラブル防止やスム-ズな行動のために、日本語のできるネパ-ル人ガイド一名と、荷物を運んでくれるロ-カルポ-タ-一名の雇用もエ-ジェントに頼むことにする。

 

 今回はわたしが実際に行った、アンナプルナヒマ-ルのトレッキングに当てはめて試算してみる。2009年10月にカトマンドゥ発着9泊10日で行ったが、前々回と前回の日程に合わせて計算する。

ガイド一名のトレッキングは、ガイドが道案内できない場合がある

 そして2009年の時は、わたしと女房の二人トレッキングだったので、現地ロ-カルポ-タ-を雇用せず、ガイドに荷物を運ばせた。そのかわりに、ガイド一名にポ-タ-賃金をプラスして支払った。

 なぜなら、現地のプロのポ-タ-は、ポ-タ-独自に歩くので、荷物が心配なガイドはポ-タ-に付いて行くことがある。すると、わたし達お客さんにガイド無しになってしまう。

 通例として、現地で雇用するポ-タ-は、自分達と一緒に歩いてくれない。なので、わたしは現地の農家の息子や娘をポ-タ-として雇うようにしている。朝出発するポ-タ-は、その日その日の目的地に向けて、わたし達の行動と関係なく歩くのが普通なので、素人のポ-タ-は行動が不安なのかどうか分からないが、わたし達ガイドと一緒に歩いてくれる。荷物の心配がなくなる。

 

トレッキングの内容

①.アンナプルナヒマ-ルの奥地、カリガンダキ川の上流にあるジョムソン村まで車を利用。

②.ジョムソンから徒歩で復路をトレッキングする。

③.景観や村の様子の良い所では連泊する。

④.カトマンドゥからポカラまで200kmはグリ-ンバス利用。ノンストップで昼食付7時間。

⑤.帰路ポカラで数泊する。

⑥.ネパ-ルのホテルは一室の料金。

⑦.2009年のレ-ト  1ドル≒75RSルピ-   10円≒8RSルピ-   

 

ネパ-ルヒマラヤのトレッキング日程 日本発着8泊9日 2名参加

一日目 新千歳  韓国インチョン ✈ ネパ-ルカトマンドゥホテル 

二日目 バス トレッキング出発地ポカラのホテル 

三日目 徒歩 バティ 

四日目 徒歩 バティ 

五日目 徒歩 バティ 

六日目 徒歩と車 ポカラのホテル 

七日目 バス カトマンドゥホテル 

八日目 ✈ 韓国インチョン 

九日目 ✈ 新千歳  

 

日本国内費用

① 新千歳←→カトマンドゥ費用   95,000円

② フライトチケット発券手数料    3,000円

③ 空港使用料・燃油サ-チャ-ジ  15,050円

小計                  113,050円

 

ネパ-ルの会社に支払う費用

④ トレッキング登録料            10$      950円  ⑤ トレッキング地域国立公園入域料      20$    1,800円  ⑥ シュラフ1個レンタル           35$    3,300円

小計                             6,050円

 

自分で支払う費用

⑦ カトマンドゥのホテル二泊(朝食付)25$×二泊=50$   4,750円⑧ ポカラのホテル二泊 (朝食付)          20$    1,900円 ⑨バティ(ロッジ)四泊と三食     9,775RSルピ-    12,200円

⑩ カトマンドゥ→ポカラ→出発地の車        25$   2,400円

                   1,900RSルピ-     2,400円

⑪ 到着地→ポカラの車          735RSルピ-       950円⑫ ポカラ→カトマンドゥの車            25$    ,400円⑬ ネパ-ル人ガイド(ガイド料+宿+食事) 1000RSルピ-÷2×6日

                                3,750円 ⑭ ガイドの交通費       2,000RSルピ-÷2      1,250円 ⑮ ガイドの保険掛金       9$×6日÷2=27$        2,600円

小計                                                                                                    34,600円

 

ネパ-ル国内の合計                       40,650円

日本+ネパ-ル合計                      153,700円

 

 ポカラの町からヒマラヤを眺望

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ポカラの町からヒマラヤを眺望 アンナプルナ南峰 とヒルンチュリ峰

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アンナプルナ南峰 とヒルンチュリ峰

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ポカラの街からマチャプチャレ峰

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ジョムソンのエア-ポ-トからニルギリ峰

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タンボチェゴンパとアマダムラム峰

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ストゥパとクワンデ峰

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カロパニ村からアンナプルナ1m峰8091m

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ネパ-ルの楽しいトレッキング 第79回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その七十九回目

番外編 ネパ-ルのヒマラヤトレッキングに掛かる費用 その2回目

 前回は、ネパ-ルヒマラヤのトレッキングに掛かる費用はいくら位なのか。いくら位が妥当なのか、日本国内旅行会社の費用内訳を考えてみた。

 費用の内訳で未記入の項目が二件見つかった。ネパ-ル政府に支払う1.トレッキング登録料10$と2.トレッキング地域国立公園入域料20$。

 日本の旅行会社の企画した8泊9日30万円に対して、わたしが独自に勝手に考えたトレッキング費用内訳は206,900円だったので、それに上記2件分の費用3,300円を加えると210,200円になる。それに添乗員分を参加者で負担すると、一人35,000円になるので、210,100+35,000=245,100円となる。これが正解の費用総額。

いや、この金額245,100円は旅行会社への支払金額。                         

 費用総額は、これにホテル泊まりの日の昼食・夕食、個人装備のポ-タ-雇用費、ミネラルウオ-タ-代金、カトマンドゥ観光費用、等々が加算される。

 

ネパ-ルのエ-ジェントを使ってのトレッキング費用

 今回は、ネパ-ルのエ-ジェントにトレッキングをパッケ-ジにして依頼した場合の料金を計算してみる。日本国内の旅行業者にしてもネパ-ルのエ-ジェントにして、トレッキングの総額は提示してくれるが、その内訳は教えてもらえないのが普通。その理由は簡単、ガイドの給料(働いた日数の日当)などは企業秘密になっているから。ネパ-ル国内のフライトチケット代金やバスの乗車料金などは、どこのエ-ジェントも同額。

 わたしは今年でネパ-ルに滞在して10年になる。ネパ-ルのカトマンドゥだけでも、ヒマラヤ登山やトレッキングのエ-ジェント(代理店)は100を越えるといわれている。わたしはその中で、4社の社長のご家族と親しくお付き合いさせていただいている。ですので、会社の仕事内容など、夕食を食べながら世間話として話題になり、詳しい内容を知ることができている。

 わたしなりにネパ-ルの会社が計算して、お客様に提示するトレッキング費用を試算してみよう。ネパ-ルのホテルを三ツ星ホテルで、少し安価にしてもらった。

 日本国内の会社のトレッキング費用が245,100円だったのが、ネパ-ルの会社を使うと195,050円になり、50,050円安くなった。約二割安となることがわかった。ネパ-ルのエ-ジェントを使う場合は、日本から付き添う添乗員が付かない。普通はネパ-ル人の日本語が使えるガイドは確保できる。初めてネパ-ルを訪れる人にとっては、日本人とネパ-ル人の意思疎通がスム-ズにできる添乗員が欠かせないのかもしれない。

 次回は、わたしがいつも行っている方法でのトレッキング費用を試算してみる。わたしは1981年からネパ-ルでの登山やトレッキングをしているが、全てをパックにして費用を支払う方法をしたことがない。全ての登山やトレッキングは、日程や泊まるホテルの様子、食事などを自分で決めている。

トレッキングのガイドは、トレッキング専門のガイドを

 わたしはガイドを付けて歩いているが、最近はネパ-ル人ガイドの役割は通訳に限っている。行く先々の村や町、そして山々についても、下調べをして、今ではガイドよりも詳しい。

 ネパ-ルのエ-ジェント所属ガイドには、登山専門のガイドとトレッキング専属ガイドが居る。また、両方を起用に熟すガイドも居るが、わたしがお勧めするのは専門ガイド。絶対にお勧めできないのが、登山ガイドをトレッキングに連れて行くやり方。高所(登山)ガイドは、登攀など技術は優秀だが、途中の村や町などの観光の知識はゼロ。面白くないトレッキングになってしまう。

 

ネパ-ルヒマラヤのトレッキング日程 8泊9日 6名参加として

一日目 新千歳  韓国インチョン ✈ ネパ-ルカトマンドゥホテル 

二日目 バス トレッキング出発地 徒歩 バティ(ロッジ) 

三日目 徒歩 バティ 

四日目 徒歩 バティ 

五日目 徒歩 バティ 

六日目 徒歩と車 ポカラのホテル 

七日目 ✈ カトマンドゥホテル 

八日目 ✈ 韓国インチョン 

九日目 ✈ 新千歳  

 

日本国内費用

① 新千歳←→カトマンドゥ費用   95,000円

② フライトチケット発券手数料    3,000円

③ 空港使用料・燃油サ-チャ-ジ  15,050円

小計                 113,050円

 

ネパ-ルの会社に支払う費用

④ 港への送迎           20$×2回=40$    4,400円

⑤ トレッキング登録料               10$    1,100円⑥ トレッキング地域国立公園入域料         20$    2,200円⑦ カトマンドゥのホテル二泊(朝食付)35$×二泊=70$     7,700円⑧ ポカラのホテル一泊 (朝食付)          35$          3,850円

⑨ バティ(ロッジ)四泊と三食   @60$×4=240$    26,400円 ⑩ カトマンドゥ→ポカラ→出発地の車        35$    3,850円⑪ 到着地→ポカラの車               10$    1,100円⑫ ポカラ✈カトマンドウの飛行機代 86$+燃油サ-チャ-ジ15$       11,100円

⑬ パ-ル人ガイド(お客2人に一人)ガイド料+宿+食事 20$÷2×6日

                                 6,600円

⑭ ガイドの交通費 ÷2                      3,750円 ⑮ ポ-タ-賃金 ポカラ←→ポカラ 16$÷2×5日         4,350円 

⑯ ガイトとポ-タ-の保険掛金 17$×6日÷2=51$       5,600円

合計                                                                                                  195,050円

 

朝日が昇るアンナプルナⅠ峰8091m カロパニ村から

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朝日に輝くアマダブラム峰

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朝日に輝くタムセルク峰

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ヌプラ峰の朝焼け パグディン村から

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朝日が当たるニルギリ北峰 ジョムソン村から

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ネパ-ルの楽しいトレッキング 第78回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その七十八回目

番外編 ネパ-ルのヒマラヤトレッキングに掛かる費用

 前回は、2015年プレモンス-ン季4月25日お昼少し前、ネパ-ルを襲った大地震でエベレストのベ-スキャンプが、懸垂氷河の崩落を招き猛吹雪の爆風となって19人死亡の事故を見てみた。

ネパ-ルのヒマラヤトレッキングを七十数回にわたって、その写真などを見た。

 それではネパ-ルヒマラヤのトレッキングに掛かる費用はいくら位なのか。いくら位が妥当なのか、少し考えてみたい。

 

日本国内旅行会社のネパ-ルヒマラヤトレッキングの費用内訳

 日本人はわたしの様に、自分でトレッキング企画をして、ネパ-ル国内のホテルなどを自分で予約する人は居ないのだろう。日本国内の旅行会社の主催するネパ-ル・ヒマラヤトレッキングに参加する方々がほとんど。

 日本の旅行会社の企画するネパ-ルヒマラヤトレッキングは、参加費の総額が提示されるが、その内訳を知る人は居ないと思われる。ので、わたしが勝手に試算してみた。

 この試算するトレッキングは、札幌から添乗員が付き添ったトレッキングとした。その参加費と実費を計算してみる。

 ネパ-ルヒマラヤのトレッキングの費用をみる計算だが、主催会社の利益はいか程か。下記の試算では、業者の会社の収入は参加者一人につき約6万円になる。6人参加として36万円の利益が計上できる。

札幌市内に本店のある旅行業者のチラシから。千歳発着の費用は8泊9日間で300,000円。

 わたしが常日頃考えていることがある。このトレッキング内容は、日程から思うのは典型的な日本人向の企画になっていること。往復で9日間が典型なのだ。サラリ-マン(ウ-マン)なら同僚に遠慮しながら、上司にはビクビクしながら年次有給休暇申請。家庭持ちなら、夫や妻に言い出せないし、子供が居れば考えもできない。のだから、欧米のサラリ-マンがほぼ強制の有給休暇とは真逆の労働条件で、日本人のトレッキング環境は可哀そうなくらい。。

それでは新千歳空港発着の内容を見てみる。わたしが勝手に計算してみる。

 

ネパ-ルヒマラヤのトレッキング日程

① 新千歳  韓国インチョン ✈ ネパ-ルカトマンドゥホテル 

② バス トレッキング出発地 徒歩 バティ(ロッジ)

③ 徒歩 バティ 

④ 徒歩 バティ 

⑤ 徒歩 バティ 

⑥ 徒歩と車 ポカラのホテル 

⑦ ✈ カトマンドゥホテル 

⑧ ✈ 韓国インチョン 
⑨ ✈ 新千歳  

 

このトレッキングの費用を私なりに試算してみる

① 新千歳カトマンドゥ往復飛行機代金 大韓航空          95,000円

② 空港使用料(千歳・仁川・カトマンドゥ)と燃油サ-チャ-ジ   15,050円

③ 空港への送迎            20$×2回=40$    4,400円

④ カトマンドゥのホテル二泊(朝食付)70$×二泊=140$   15,400円

⑤ ポカラのホテル一泊 (朝食付)           50$     5,500円

⑥ バティ(ロッジ)四泊と三食  @80$×4=320$   35,200円

⑦ カトマンドゥ→ポカラ→出発地の車         35$    3,850円

⑧ 到着地→ポカラの車                10$    1,100円

⑨ ポカラ✈カトマンドウの飛行機代  86$+燃油サ-チャ-ジ15$ 11,100円

⑩ ネパ-ル人ガイド(お客2人に一人)ガイド料+宿+食事 20$÷2×6日

                                 6,600円

⑪ ガイドの交通費 ÷2                      3,750円

⑫ ポ-タ-賃金 ポカラ←→ポカラ 16$÷2×5日        4,350円

⑬ ガイトとポ-タ-の保険掛金 17$×6日÷2=51$      5,600円

⑭ 札幌からの添乗員(6名参加者) 206,900円÷6     34,500円

合計         206,900円+添乗員代金34,500円=241,400円

 ここにはポ-タ-の賃金が入っているが、このポ-タ-は共同装備の荷運び専用。参加者個人の装備は、旅行業者のオプション契約となり別料金。ネパ-ルのツ-リストビザ取得費用やカトマンドゥやポカラ滞在中の昼食と夕食も別料金。

 

 次回は、自分でカトマンドゥ入りし、ネパ-ルのエ-ジェント(トレッキング代理店)を利用する料金を考えてみたい。わたしは、ネパ-ルのエ-ジェントにフライトの予約と通訳役のガイトをお願いしてる。その他の事柄は全て自分で手配しているので、その料金も対比してみてみたい。

 

トレッキングのネパ-ルヒマラヤ

コバン村からダウラギリⅠ峰8167m

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カロパニ村からアンナプルナⅠ峰8091m

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ポカラの町からマチャプチャレ峰

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チヨ-タラとタムセルク峰

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ストゥパ-(仏塔)とアマダブラム峰

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ネパ-ルの楽しいトレッキング 第77回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その七十七回目

エベレスト街道・トレッキング(ソルク-ンブヒマラヤSol  khumbu)の三十八回目

 前回は、2014年プレモンス-ン季、エベレストのベ-スキャンプからキヤンプ1間のアイス・フオ-ル地帯を襲った氷河雪崩事故について触れてみた。

 今回は、最近のネパ-ルヒマラヤにおけるトレッキングや登山での大量遭難3件のうち、最後の三番目に触れてみる。

 2015年プレモンス-ン季4月25日お昼少し前、ネパ-ルを襲った大地震でエベレストのベ-スキャンプが大変なことになった。地震の揺れが懸垂氷河の崩落を招き19人死亡の氷河雪崩事故が発生。

 

ネパ-ル大地震の氷河雪崩は、落下途中で粉々になり猛吹雪となってエベレスト・ベ-スキヤンプを襲った

 エベレスト・ベ-スキャンプは、エベレストやロ-ツェから流れ下るク-ンブ氷河の右岸(上部を見て左側)5364m地点にある。BCのテントなどは、氷河の氷の上に設営する。

 このBCを襲った雪崩は、35回に亘って写真などで見たエベレスト街道トレッキング(ク-ンブヒマラヤ)の最終目的地、カラ・パタ-ル5550mの裏山になるプモリ峰7165mのBC側稜線状下部の氷河が落下したもの。

 前回のエベレストベ-スキャンプとキャンプ1間のアイス・フオ-ルを襲った氷河雪崩は、動く氷河は急斜面にせり出して、そのせり出した部分が自然落下したもの。今回のベ-スキヤンプに向かって落下した氷河は、急斜面にあった氷河が、地震の揺れで動いて落下したもの。

 前回の2014年の氷河雪崩は、わたしが1991年にアンナプルナⅠ峰8091mのアタック中に遭遇した氷河雪崩と一緒。

アンナプルナⅠ峰のベ-スキャンプを襲った氷河雪崩

 わたしが襲われた氷河雪崩は、アンナプルナⅠ峰のベ-スキヤンプに隊員全員が朝食後にテントの外でくつろいでいる時だった。BCを挟んでアンナプルナⅠ峰の反対側ニルギリヒマ-ルの北端ティリチョ・ピ-クTilicho Peak 7134m頂上直下からせり出していた氷河は、せり出した部分が折れて落下した。落下距離約2000m、BCまでの距離約5000m、大きな東京ド-ムの何分の一かの氷が、ほぼ垂直に落下。氷は粉々になって雪状の猛吹雪がBCを通り抜けて行った。

 日向ぼっこしていた隊員やネパ-ルメンバ-は、全員が「逃げろ-」の掛け声と共に、BC後方にある直径5mほどの数個ある岩陰に隠れて無事。スペイン隊の一人が、逃げる途中に足を挫いて負傷。我々のテント3張がペシャンコになり、外に干してあったシュラフ一個が吹雪に飛ばされて行方不明の被害。

 我々の高所ガイド達がABCへ荷物を下ろしに登っていたが、ABCに居て無事だった。BCとABC(アドバンス・ベ-スキャンプ)間のル-ト上にフイックスしていたロ-プはズタズタ切断されていた。

 エベレストベ-スキャンプを襲った氷河雪崩は、ベ-スキヤンプに居た19人を、吹っ飛ばしたり、テントごと吹き飛ばして死亡させた。負傷者の状況はネパ-ル政府が発表していないので不明。ネパ-ル政府は国全体が大地震のために、山岳方面の状況にかまっている暇もなかったのだろう。しかし、ここエベレストにはネパ-ル軍のヘリコプタ-がいち早く救援で飛んで来てる。

 又、私の友人はランタンヒマ-ルのランタン・リ峰の登山中で、ここにもネパ-ル軍のヘリが素早く救援隊を送り込んできた、と後日私に語ってくれた。

救援機のアメリカ・オスプレ-は役立たず

 ネパ-ル大地震では世界中から素早い救援体制が取られた。カトマンドゥのトリブバンエア-ポ-トには海外の救援機が次々と着陸して、ネパ-ル行の民間機は出発地を飛び立てない程だった。アメリカの派遣したオスプレ-は問題を引き起こしていた。沖縄の海に落ちたあのオスプレ-。機体と比較して大き過ぎるプロペラの、あの異様な姿のヘリ兼飛行機。オスプレ-機の被災地へ着陸体制時にそれは起きた。家々は被災して壊れかかっている。レンガ壁は崩れていた。そこにヘリと同じ様に着陸しようとした。異様に大きいプロペラは大風になって被災したガレキなどを吹き飛ばしてしまった。

 アメリカの救援機オスプレ-は、一度も被災地に着陸することなく帰国したらしい。日本政府は自衛隊にオスプレ-の購入を決めたらしい。国内の被災地救援活動も自衛隊の役割。オスプレ-が被災地で二次被害の活躍が見えるようだ。

 

話が横道を歩き出してしまった。元の道に戻る。

 ネパ-ル地震は、エベレストの登頂を目指していた登山隊の夢を奪ったばかりか、一瞬にして19人を死亡させた。

 前年2014年4月に起きた氷河雪崩は、ネパ-ルメンバ-13人死亡、3人行方不明で、以後登山中止となった。二年続けて登山が全面中止となってしまつた。

 前年の遭難死亡事故はネパ-ルヒマラヤ登山で最大の事故だった。一年後に同じ場所エベレストで前年の死亡事故最大を更新した。

 2015年のエベレスト登山では、札幌在住の女性が氷河雪崩の爆風に飛ばされて足を骨折負傷している。この女性、この年の11月にわたしの所属している山岳連盟主催の登山研究集会記念講演会で見かけた。今年2017年5月、彼女はガイド登山でエベレストに再挑戦し登頂した。

エベレスト登頂者は毎年数百人

 エベレストの登山は、大きな遭難事故があっても、まだ多くの登山者が詰めかけている。今年は一部報道では375名が登頂し、ネパ-ルメンバ-を含めて600名くらいと伝えている。

 わたしがネパ-ル情報として捉えているのは、今年の登頂数は、ネパ-ル政府発表でネパ-ル側からの登頂者数は222名、ネパ-ル人ガイト233名、合計455名。

8年間のネパ-ル側からの登頂者数

2010年  468名

2011年  278

2012   393

2013   578

2014     6

2015     0

2016   451

2017   455

1953年にイギリス隊が初登頂して2017年までの累計登頂総数は5324名

 

エベレスト8848m

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エベレスト・ベ-スキャンプ 5300m

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エベレストBCからキヤンプ1への登路 アイス・フオ-ル地帯

2014年4月の氷河雪崩が爆風として襲った一帯

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2015年4月 氷河雪崩の発生点になったプモリ峰から続く山々

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1991年 氷河雪崩が爆風になってアンナプルナⅠ峰BCを襲った

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ネパ-ルの楽しいトレッキング 第77回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その七十七回目

エベレスト街道・トレッキング(ソルク-ンブヒマラヤSol  khumbu)の三十八回目

 前回は、2014年プレモンス-ン季、エベレストのベ-スキャンプからキヤンプ1間のアイス・フオ-ル地帯を襲った氷河雪崩事故について触れてみた。

 今回は、最近のネパ-ルヒマラヤにおけるトレッキングや登山での大量遭難3件のうち、最後の三番目に触れてみる。

 2015年プレモンス-ン季4月25日お昼少し前、ネパ-ルを襲った大地震でエベレストのベ-スキャンプが大変なことになった。地震の揺れが懸垂氷河の崩落を招き19人死亡の氷河雪崩事故が発生。

 

ネパ-ル大地震の氷河雪崩は、落下途中で粉々になり猛吹雪となってエベレスト・ベ-スキヤンプを襲った

 エベレスト・ベ-スキャンプは、エベレストやロ-ツェから流れ下るク-ンブ氷河の右岸(上部を見て左側)5364m地点にある。BCのテントなどは、氷河の氷の上に設営する。

 このBCを襲った雪崩は、35回に亘って写真などで見たエベレスト街道トレッキング(ク-ンブヒマラヤ)の最終目的地、カラ・パタ-ル5550mの裏山になるプモリ峰7165mのBC側稜線状下部の氷河が落下したもの。

 前回のエベレストベ-スキャンプとキャンプ1間のアイス・フオ-ルを襲った氷河雪崩は、動く氷河は急斜面にせり出して、そのせり出した部分が自然落下したもの。今回のベ-スキヤンプに向かって落下した氷河は、急斜面にあった氷河が、地震の揺れで動いて落下したもの。

 前回の2014年の氷河雪崩は、わたしが1991年にアンナプルナⅠ峰8091mのアタック中に遭遇した氷河雪崩と一緒。

アンナプルナⅠ峰のベ-スキャンプを襲った氷河雪崩

 わたしが襲われた氷河雪崩は、アンナプルナⅠ峰のベ-スキヤンプに隊員全員が朝食後にテントの外でくつろいでいる時だった。BCを挟んでアンナプルナⅠ峰の反対側ニルギリヒマ-ルの北端ティリチョ・ピ-クTilicho Peak 7134m頂上直下からせり出していた氷河は、せり出した部分が折れて落下した。落下距離約2000m、BCまでの距離約5000m、大きな東京ド-ムの何分の一かの氷が、ほぼ垂直に落下。氷は粉々になって雪状の猛吹雪がBCを通り抜けて行った。

 日向ぼっこしていた隊員やネパ-ルメンバ-は、全員が「逃げろ-」の掛け声と共に、BC後方にある直径5mほどの数個ある岩陰に隠れて無事。スペイン隊の一人が、逃げる途中に足を挫いて負傷。我々のテント3張がペシャンコになり、外に干してあったシュラフ一個が吹雪に飛ばされて行方不明の被害。

 我々の高所ガイド達がABCへ荷物を下ろしに登っていたが、ABCに居て無事だった。BCとABC(アドバンス・ベ-スキャンプ)間のル-ト上にフイックスしていたロ-プはズタズタ切断されていた。

 エベレストベ-スキャンプを襲った氷河雪崩は、ベ-スキヤンプに居た19人を、吹っ飛ばしたり、テントごと吹き飛ばして死亡させた。負傷者の状況はネパ-ル政府が発表していないので不明。ネパ-ル政府は国全体が大地震のために、山岳方面の状況にかまっている暇もなかったのだろう。しかし、ここエベレストにはネパ-ル軍のヘリコプタ-がいち早く救援で飛んで来てる。

 又、私の友人はランタンヒマ-ルのランタン・リ峰の登山中で、ここにもネパ-ル軍のヘリが素早く救援隊を送り込んできた、と後日私に語ってくれた。

救援機のアメリカ・オスプレ-は役立たず

 ネパ-ル大地震では世界中から素早い救援体制が取られた。カトマンドゥのトリブバンエア-ポ-トには海外の救援機が次々と着陸して、ネパ-ル行の民間機は出発地を飛び立てない程だった。アメリカの派遣したオスプレ-は問題を引き起こしていた。沖縄の海に落ちたあのオスプレ-。機体と比較して大き過ぎるプロペラの、あの異様な姿のヘリ兼飛行機。オスプレ-機の被災地へ着陸体制時にそれは起きた。家々は被災して壊れかかっている。レンガ壁は崩れていた。そこにヘリと同じ様に着陸しようとした。異様に大きいプロペラは大風になって被災したガレキなどを吹き飛ばしてしまった。

 アメリカの救援機オスプレ-は、一度も被災地に着陸することなく帰国したらしい。日本政府は自衛隊にオスプレ-の購入を決めたらしい。国内の被災地救援活動も自衛隊の役割。オスプレ-が被災地で二次被害の活躍が見えるようだ。

話が横道を歩き出してしまった。元の道に戻る。

 ネパ-ル地震は、エベレストの登頂を目指していた登山隊の夢を奪ったばかりか、一瞬にして19人を死亡させた。

 前年2014年4月に起きた氷河雪崩は、ネパ-ルメンバ-13人死亡、3人行方不明で、以後登山中止となった。二年続けて登山が全面中止となってしまつた。

 前年の遭難死亡事故はネパ-ルヒマラヤ登山で最大の事故だった。一年後に同じ場所エベレストで前年の死亡事故最大を更新した。

 2015年のエベレスト登山では、札幌在住の女性が氷河雪崩の爆風に飛ばされて足を骨折負傷している。この女性、この年の11月にわたしの所属している山岳連盟主催の登山研究集会記念講演会で見かけた。今年2017年5月、彼女はガイド登山でエベレストに再挑戦し登頂した。

エベレスト登頂者は毎年数百人

 エベレストの登山は、大きな遭難事故があっても、まだ多くの登山者が詰めかけている。今年は一部報道では375名が登頂し、ネパ-ルメンバ-を含めて600名と伝えている。

 わたしが今年の登頂数は、ネパ-ル政府発表の確かな数字として捉えているのは、ネパ-ル側からの登頂者数は222名、ネパ-ル人ガイト233名、合計455名。

8年間のネパ-ル側からの登頂者数

2010年  468名

2011年  278

2012   393

2013   578

2014     6

2015     0

2016   451

2017   455

1953年にイギリス隊が初登頂して2017年までの累計登頂総数は5324名

 

エベレスト8848m

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エベレスト・ベ-スキャンプ 5300m

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エベレストBCからキヤンプ1への登路 アイス・フオ-ル地帯

2014年4月の氷河雪崩が襲った一帯

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2015年4月 氷河雪崩の発生点になったプモリ峰から続く山々

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1991年 アンナプルナⅠ峰のBCを襲った氷河雪崩

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ネパ-ルの楽しいトレッキング 第76回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その七十六回目

エベレスト街道・トレッキング(ソルク-ンブヒマラヤSol  khumbu)の三十七回目

前回は、ネパ-ルヒマラヤの登山やトレッキングの死亡事故を見てみた。

 2014年10月13日~14日、大型低気圧によるアンナプルナヒマ-ルとダウラギリヒマ-ルで、トレッカ-43人遭難死の状況を見たが、以後も2回に亘ってエベレストの遭難事故を見てみる。。

 今回は2014年プレモンス-ン季、エベレストのベ-スキャンプからキヤンプ1間のセラック地帯を襲った氷河雪崩事故。13人死亡し行方不明3人だった。16人全てがベ-スキャンプから荷揚げ途中のネパ-ルメンバ-。

 この大量遭難死亡事故で、BCとキャンプ1間の通行を禁止したため、約30隊325名のエベレスト登山が、全て中止になった。

その後、BCとキャンプ2間をヘリで荷揚げし、登頂した隊があって問題化した。

 

2014年プレモンス-ン季、エベレストのベ-スキャンプからキヤンプ1間のセラック地帯を襲った氷河雪崩事故

 2014年4月18日。エベレストの南東稜コ-スの5300mベ-スキャンプから5900mキャンプ1間のアイスフオ-ル帯で、ル-ト工作や荷揚げに従事していたネパ-ルメンバ-が、流れ下る氷河の右岸側上部の懸垂氷河の崩落雪崩に遭遇。ネパ-ル人13名が死亡、3名が行方不明になった。一事故としてはネパ-ルヒマラヤで最大の遭難となってしまった。

 エベレストのプレ季節の登頂予定は、5月の暖かくなってから、雪の降るモンス-ン前に予定されていて、4月18日はどの登山隊も上部キャンプの設営と、各自の高度順応を始めたばかしのはず。

 

雪崩の形態別分類では、1.表層雪崩 2.底雪崩 3.氷河雪崩

 ヒマラヤの急斜面を流れ下る氷河は、何時いかなる場合に崩落するのか、未だに科学的な解明がなされていない。

 ここのアイスフオ-ル帯は、セラックとクレパスが合いまみれる一帯になっている。セラックとは氷柱のことで、その大きさはビルデイング大から極小のまでいろいろ。クレパスは、氷が流れ下る途中でできるの割れ目のこと。ヒドンクレパスと云われる割れ目が分からないものもあり、突然その上を歩いて踏み抜き転落することがある。

 このアイスフオ-ル帯は、エベレストのノ-マルル-ト南東稜コ-ス全体で、一番登攀困難な場所とされている。そこに荷揚げのためにネパ-ルメンバ-の高所ポ-タ-やガイド達が登攀している時、その上部の懸垂氷河が崩落した。氷の塊が落下する過程で、砕けて小さな氷になったり雪状になってネパ-ルメンバを襲った。

 

サガルマ-タ環境管理委員会がアイス・フオ-ルのル-ト整備

 現在のエベレスト登山ではル-トメイキイングはいらない。サガルマ-タ環境委員会SPCC(Sagarmatha Pollution Control Committee)と云う民間団体がアイス・フオ-ル帯のル-トを整備して、登山隊の人数に応じて通行料を徴収して久しい。現在はベ-スキャンプから頂上までの困難・危険地帯の全てのル-トを整備している。

 この制度については、法律や規則がある訳でなく、単なる民間の活動。その内容は団体名が指すように、多くの登山隊がそれぞれ勝手にル-トを作ると、おおくのロ-プがスイックスされて残置される。残置ロ-プはゴミとなり環境悪化になるから、と云う理由での活動。

しかし、単に利用料徴取の営利団体とも取れなくもない。

 何年か前に、利用料を払わずに、自分でル-ト工作して登ったパ-ティ-がいた。サガルマ-タ環境委員会メンバ-と暴力喧嘩沙汰になって負傷してしまった。ネパ-ル政府は仲介するのかと思われたが、喧嘩両成敗でもなく、うやむやになったらしい。

 自分でル-トを作って登山するのが「登山」なのだが、ここエベレスト南東稜ル-トでは「登山」の概念が意味不明。気象遭難や高山病さえなければ、耐久力体力があれば誰でも登頂可能らしい。

 

ヒンドゥ-教の教義の輪廻転生  エベレスト遭難で行方不明の3名は成仏できない

このエベレスト氷河雪崩事故で3名のネパ-ル人が行方不明になっている。

 わたしは一年のうち数か月をネパ-ルで生活している。ネパ-ル人の友人やネパ-ルで暮らしている日本人と親しく話す機会が多い。ヒンドゥ-教の輪廻転生は、生まれ変わるのだからお墓はいらないらしい。カトマンドゥ市内のパシュパティナ-ト寺院で焼かれた遺体の骨は、全てガンジス川の支流バグマティ-川に捨てられる。

 ネパ-ルの友人と話していると、遺体の無いヒンドゥ-教徒は輪廻転生しないと云うではないか。行方不明の3人にとっては、エベレストが永遠のお墓になってしまった。

 パシュパティナ-ト寺院はインド大陸四大シヴァ寺院の一つで、ヒンドゥ-教の神シヴァを祀るネパ-ル最大の寺院。隣接した火葬台を複数備える火葬場があり、灰は川に流される。バグマティ川はヒンズーの聖地であるインドのバラ-ナシを流れるガンジス川に通ずる支流にあたるため、ここのガ-トで荼毘に付せば母なる大河ガンガーへと戻ってゆくと考えられている。ゆえに、遺灰をこの川に流すのがネパールのヒンズー教徒の願望である。バグマティ川の中では火葬が行われている脇で身体を清める者もあれば、洗濯をする女の姿も見受けられる。高位のものほど上流の火葬台で焼かれる。国王(現在は一人の国民)もここで焼かれ、遺骨はバグマティ川へ流された。

 

パシュパティナ-ト寺院

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火葬台ガ-トで荼毘に付す

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アンナプルナⅠ峰8091mのベ-スキャンプを襲う氷河雪崩

標高差2千m距離5千Mを一気に駆け下り、猛吹雪となって駆け抜けた

ベ-スキャンプに居た全員が大岩場に逃げて無事

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