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ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第203回     カトマンドゥ盆地の寺院と仏塔 バクタプルの王宮と寺院

ネパ-ルの王宮と寺院(仏塔) 二百三回目

カトマンドゥ盆地の寺院と仏塔

16.バクタプルの王宮と寺院 34回目 タチュパル広場の名前の知らない寺院二棟 バクタプルの世界文化遺産

 前回は、にティ-ジュ祭時のダッタトラヤ寺院の写真を見た。

 今回は、バクタプル市内の中心街にある3広場内の、王宮や寺院の最終回。バクタプル市内には広範囲に多くの寺院がある、が、3広場に限っての寺院写真はここまで。

 バクタプル三広場の宮廷と寺院群は、世界文化遺産

 カトマンドゥ盆地内の王宮跡や特別な寺院は、その7ケ所が一つの文化遺産として、1979年国際連合ユネスコ世界文化遺産登録。

 ちょっとネパ-ルの世界遺産と、話が横道にを歩きだすが、日本の大阪府にある古墳群が、来月6月に世界文化遺産に登録されそう。

 国際連合ユネスコの一組織の調査研究機関イコモスが、ユネスコに4世紀~5世紀建立古墳群49基の「天皇陵古墳世界文化遺産」の推薦を行った。代表的な5世紀建立の、全長486mの仁徳天皇陵を含む古墳群は、6月から開催のアゼルバイジャンで開催のユネスコ総会において、登録されるらしい。

カトマンドゥ盆地の世界文化遺産

カトマンドゥ盆地内の世界文化遺産は7ケ所

1.パシュパティナ-ト寺院広場

2.ハヌマン・ドカ(猿神と門=カトマンズ旧王宮広場)

3.パタン旧王宮広場

4.バクタプル旧王宮広場

5.スワヤンブナ-ト仏塔

6.ボダナ-ト仏塔

7.チャングナラヤン寺院

 世界的に珍しいのは、①~⑦の全てがカトマンドウ盆地内にあり、まとまってこれだけ沢山の世界文化遺産があるのは世界でもネパールだけ。

 カトマンドゥ盆地は、ネパ-ルの首都カトマンドゥ市を中心に、周りを小高い山々に囲まれ、ネパ-ルのほぼ中央に位置する標高1350m、東西約25km、南北約19km。

 

カトマンドゥ盆地の世界文化遺産登録の認定

1. 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。

2. 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

3. 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの。この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている。

 

ネパ-ルの世界遺産

 ネパ-ルの世界遺産は全国に四か所。その内二か所が自然遺産で、他の二か所が文化遺産

世界自然遺産 1.サガルマータ国立公園सगरमाथा

世界自然遺産 2.チトワン国立公園चितवन राष्ट्रिय निकुञ्ज

世界文化遺産 1.ルンビニलुम्बिनी

世界文化遺産 2.カトマンドゥ盆地の七ケ所काठमाडौं उपत्यका

 ネパ-ルには世界自然遺産が二か所、そして文化遺産が二か所の四か所の世界遺産がある。国際連合ユネスコに登録されたのは、1979年に自然遺産のサガルマ-タ国立公園エリアと文化遺産カトマンドゥ盆地の二か所。そして1984年に自然遺産チトワン国立公園エリア。

 次いで1997年に文化遺産のブッタ仏陀の生誕地ルンビニ

 ネパ-ル語のサガルマ-タはエベレストのこと。チトワンはネパ-ル憲法に王様が存在していた時代だったので、ロイヤル・チトワンの正式名称だった。

 カトマンドゥ盆地は頭初、ネパ-ル政府がユネスコに登録申請時にはカトマンドゥ周辺の自然の景観を含めた自然遺産と文化遺産の混合遺産であったが、ユネスコは自然景観を抜きにした文化遺産として登録している。

 カトマンドゥ盆地の英語訳では「カトマンドゥ渓谷」となっているが、カトマンドゥ内には顕著な渓谷は存在しないので、わたしは「盆地」と和訳してる。

 

ネパ-ルの世界文化遺産危機遺産と登録継続

 2003年~2007年の一時期、ネパ-ルのカトマンドゥ盆地世界文化遺産は、急激な都市化と文化遺産の維持管理体制不備などにより、世界文化遺産危機遺産の指定を受けていた。

 修復文化遺産の登録継続は、1996年国際連合ユネスコガイドラインの変更が行われ、これまで文化遺産を修復再建した場合は登録が取り消されていたが、修復建造物も登録が継続されるようになった。

 

世界文化遺産の概観と定義

 ネパ-ルのカトマンドゥ盆地世界文化遺産について説明してきた。ここで、ユネスコ機関の登録する世界遺産について、少し調べてみた。

 世界文化遺産定義は、顕著な普遍的価値(OUV :Outstanding Universal Value)」を有する記念工作物や建造物群、遺跡など。

 世界自然遺産の定義は、顕著な普遍的価値(OUV)を有する地形や地質、絶滅危惧種や固有種の生息域・自生地など。

ユネスコ世界遺産登録手続き

 世界遺産登録はどのようなものか、又どのような手続きで登録されるのか。

 世界遺産は、1972年の第17回ユネスコ総会で採択され、1975年に世界遺産条約が発効。

 世界遺産条約は、正式には「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」。

 この条約の目的は、文化遺産や自然遺産を人類全体のための遺産として損傷、破壊などの脅威から保護・保存していくために、国際的な協力及び援助の体制を確立すること。

 日本はこの条約を1992年に締結・国会で批准。

 

世界文化遺産登録の手続

 世界遺産条約履行のための作業指針で定められている全10項目からなる登録基準(評価基準)のうち、1~6の登録基準の1つ以上を満たすことが条件。ただし、1996年以降は登録基準「6」単独での登録は認められていない。

世界文化遺産登録基準(評価基準)

1.人類の創造的資質を示す傑作。

2.建築や技術、記念碑、都市計画・景観設計の発展において、ある期間または世界の文化圏内での価値観の交流を示すもの。

3.現存する、あるいは消滅した文化的伝統、文明の存在に関する独特な証拠を伝えるもの。

4.人類の歴史上の重要な段階を示す建築様式、建築・科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本。

5.ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落や土地・海上利用の顕著な見本。もしくは、危機に晒されている、人類と環境の交流を示すもの。

6.顕著な普遍的価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的・文化的作品と直接または実質的関連があるもの。

 

世界自然遺産登録登録の手続

 全10項目からなる登録基準(評価基準)のうち、7~10の1つ以上を満たすことが条件となる。

世界自然遺産登録基準(評価基準)

7.ひときわ優れた自然美・美的価値を持つ類まれな自然現象や地域。

8.生命の進化の記録や地形形成における重要な地質学的過程、または地形学・自然地理学的特徴といった、地球の歴史の主要段階を示す顕著な見本。

9.陸上・淡水域、沿岸、海洋の生態系、また動植物群集の進化、発展において重要な進行中の生態学的・生物学的過程を代表する顕著な見本。

10.絶滅の恐れのある学術上・保全上顕著な普遍的価値をもつ野生種の生息域を含んだ生物多様性保全のために最も重要な自然生息域。

 

世界遺産リスト

世界遺産リストは、2017年現在、1073件が登録されている。

世界遺産条約の締約国は193ケ国で、その中で、国内に世界遺産保有する国は165ケ国。

世界遺産の種類とその数

文化遺産832ケ所

自然遺産206ケ所

複合遺産35ケ所

危機遺産54ケ所

登録抹消世界遺産2ケ所

 ちなみに、日本国内の世界遺産は、2019年5月現在で、世界文化遺産が18ケ所と世界自然遺産が4ケ所。

 

参考資料 

在ネパ-ル日本大使館・ホ-ムペ-ジ

ネパ-ル トニ-・ハ-ゲン

ネパ-ル 地球の歩き方

カトマンドゥ・デイ・ドリ-ム 佐々木幹郎

ネパ-ル紀行 三瓶清朝

ネパ-ルの秘境ムスタンへの旅 ジュゼッペ・トゥッチ

ネパ-ル アジア読本 

NPO法人 DTACネパ-ル観光情報局

 

タチュパル広場の名前の知らない寺院二棟

どなたか、この寺院の名称、分かりませんか。

 

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