koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの宮廷と寺院・仏塔 第108回

ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その百八回目

カトマンドゥ市内のボダナ-ト仏塔

ボダナ-ト・ストゥパ-Boudhanath その四回目

 

ボダナ-トの3回目の前回は、ボダナ-トの概観と云おうか、日本にはないストゥパ-としての建築物と、仏教としての仏塔の意味や解説を少ししてみた。色々と資料をあたって、間違いのない内容にするのは難しい。

なにせ、このボダナ-ト、何時からボダナ-トの公称・呼び方になったのか。それまでは何と呼ばれていたのか。アショカ・ストゥパ-だとしたら、ただの土饅頭型の塚だった筈。

ネパ-ルの歴代支配者や王様が、その人の威厳や何かのために、少しづつ大きくし、いろいろと飾り付けたに違いない。

それが今では、ネパ-ル国内最大の仏塔であり、アジアでも最大級。

ネパ-ルでのストゥパ-とは、何。

日本語で仏塔は、インドやネパ-ルではストゥパ-。これ、ストゥ-パと呼ぶ人もいる。わたしは、ストゥパ-と「-パ」で止めるよりも、「パ-」とのばして発音するのがし易い。

 

ストゥパ-を少し説明

ネパ-ルのカトマンドゥ市内にある、大きな仏塔は、このボダ・ナ-トとスワヤンブ・ナ-ト。

ネパ-ル語のストゥパ-は、日本語で仏塔。

仏塔(ぶっとう)とは仏教の正式な解釈では、お釈迦様の遺体や遺骨、またはその代替物を安置した仏教建築物。遺体や遺骨、またはその代替物を仏舎利と呼ぶ。

仏塔のまたの呼び名は、卒塔婆(そとば)、塔婆(とうば)、塔(とう)、ストゥパ-、供養塔、など色々ある。

ストゥパ-はサンスクリット語でस्तूप。 その意味は「高く顕れる」という意味で、仏教の世界観である涅槃の境地を象徴しているらしい、のだが私には理解の外。

紀元前のストゥパ-は、仏教の開祖の釈迦荼毘に付された際に残された仏舎利を納めた。土饅頭型の塚。

釈迦入滅後に仏舎利は8つに分けて配られ、容器と灰土を合わせて10基のストゥパ-が造られ、アショカ王はそれらのストゥパ-を壊して8万4000に細分化し、各地に新たなストゥパ-を建設したといわれているが。 その後、仏教が各地へ広まると、仏教の盛んな地域にもストゥパ-が建てられ仏舎利を祀るようになる。

ストゥパ-が古代インドから中国に仏教が伝来した際、 は「卒塔婆」と音訳された。「塔婆」や「塔」はこの略。

それでは欧米ではどうか。仏塔を指す語に、出所が違う二種類の言葉がある。ストゥパ-(stupa)とパゴダ(pagoda)。後者のパゴダはポルトガル語pagode に由来するらしい。

ストゥパ-はインド風の建築物を、パゴダは極東風の建築物を意味することが多く、パゴダは意味が広く、仏塔に限らず層塔のような宗教建築を指すことがある。

紀元前のアショカ王時代のストゥパ-は、円筒形の台基の上に覆鉢と呼ばれる半球体を乗せたド-ム状の構造になっていて、要するに土饅頭型。ネパ-ルのパタン市内の4アショカ・ストゥパ-がそれ。原初的な形態に近いストゥパ-は、今でもネパ-ルに見られる。

ストゥパ-の変遷

その後、ストゥーパが増え仏舎利が不足すると、宝石経文高僧遺骨などを、しかるべき読経などをしたうえで仏舎利とみなすようになる。

インドのグプタ朝の時代にサ-ルナ-トブッダガヤで、それまでのド-ム状ストゥパ-とは全く異なる高塔形式のストゥパ-が造られ,続くクシャ-ナ朝時代は、台基の下に基壇が設けられた縦長の形状となり、基壇全体に装飾が施される。

中国に伝わったストゥパ-は、の時代に木造建築の影響を受けて形が変わり、「塔」となる。

日本には、中国を経由して伝わり、五重塔三重塔多宝塔など、木材など)を使って建てられた。

ストゥパ-の宝篋印塔五輪塔などの小型は、石造や金属製(青銅など)がある。

最後にブッダの「睥睨する目」が付けられて完成

ネパ-ルでは、縦長形状のストゥパ-に、最後に四角の「見すえる目玉」を付け、1950年代以後に目の上の眉毛を隠すようにスカ-トが付けられた。

形は大きく変わったものの、本来のストゥパ-のもつ意味は変わらない。ストゥパ-の多くは、王様や貴族などの信者の寄進によって建立されている。

ネパ-ルのストゥパ-にはブッダの「みすえる知恵の目」がある。この目は、知恵の化身である蓮の花の形をした広目が四方を睥睨(へいげい=流し目でにらむ)し、森羅万象を見通しているが、その上部の眉毛が隠れるような位置に、色とりどりな横断幕が垂れ下がっている。

この横断幕、風のない時は眉毛を隠すが、強風時にはなびいてストゥパ-全体の自然風景観みたいな感情を生じさせる。

わたしは、この目と眉毛の上の横断幕を「ストゥパ-のスカ-ト」と呼んでいる。

 

参考資料

在ネパ-ル日本大使館ホ-ムペ-ジ

ネパ-ル トニ-・ハ-ゲン

ネパ-ル 地球の歩き方

カトマンドゥ・デイ・ドリ-ム 佐々木幹郎

ネパ-ル紀行 三瓶清朝

ネパ-ルの秘境ムスタンへの旅 ジュゼッペ・トゥッチ

ネパ-ル アジア読本 

NPO法人 DTACネパ-ル観光情報局

 

ボダナ-ト Boudhanath

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画く

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