ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その六十二回目
カトマンドゥ市内の寺院と仏塔 その五回目
キルティプルの寺院や仏塔 その三回目
前々回から、キルティプルKirtipurの寺院群の写真を見ている。
今回も、前回に続いてキルティプルKirtipur3の寺院群の写真を見てみる。
バグ・バイラヴ寺院 Bagh Bhairav Mamdir (Temple)
バグ・バイラヴ寺院の建築様式について、チョット調べてみたので少し説明する。
ネワ-ル文化
ネパ-ルの中世、15世紀末頃からのネパ-ル様式建築は、カトマンドゥ盆地の先住民ネワ-ル族文化と云える。絢爛けんらんな文化は、金銀細工や仏像造り。王宮や寺院のレンガ積みと木造建築。
屋根は瓦葺、壁や柱はレンガ積みの三階建て四階建て、内部の木造建ての8階建て。
窓と出入り口は木彫を施した木造り。
各階の境にも華麗な木彫の木造。中世ネパ-ルの彫刻家たちは、硬いネパ-ルの木に細かい神々を描く技術を持ち合わせていたネパ-ル建築の特徴は、階塔建築。王宮や寺院の上にある塔は、望楼ぼうろう型建築となって、王権の象徴。
ここのバグ・バイラヴ寺院のヒンドゥ-教寺院は、日本の仏教寺院と同様な、三層・四層・五層の塔建築。
トゥンダ-ル
ネパ-ル寺院の塔建築では、ネパ-ル独特の様式がある。それはネパ-ル語でトゥンダ-ル、屋根の軒先を斜めに支える木製の「方杖ほうづえ」が付いている。長さはほぼ4m、幅0.5m。
軒先の2m間隔で並んで付けられている。この方杖に特徴なのは、その一本一本に華麗に色彩された男神や女神が彫刻されている。彫刻は様々で、先手観音の手が何本もある物、女神像や動物男像の下に、鮮明な男女媾合(こうごう)像や男女三人が絡み合う像など。犬や馬と男神が絡み合う像、男女の性器を愛撫し合う像、女が自分の性器を参拝者へ見せる像。この女性の性器を見せるのは、落雷避けの姿と云われている。これらの方杖木彫は、ネパ-ル人の魔よけとか豊穣の豊作願い。
ガジュ-ル
次にネパ-ル語でガジュ-ルと呼ばれる、寺院の屋根の頂にある先の尖った金属製のもの。天から神様が降り立つ目印になる。金色のベル形や壺形・相輪・宝珠などの形が組み合わさっている。
本尊のヴィシュヌ神の武器である三叉戟(さんさげき)が立っているものもある。
ドバシャ
ガジュ-ルの下には、ネパ-ル語でドバシャと呼ぶ、屋根のテッペンから軒下に垂れ下がっている金色の帯状の飾りがある。これは神が降り立つ道標・道筋になっている。
ト-ラナ
ネパ-ル語でト-ラナは、扉の上に飾られている半円形の板。仏像や神・獣が刻まれている神と仏が中央に彫刻されている。
チャイティヤ
ネパ-ル語でチャイティヤ。仏塔スト-ウパを小さくした石造仏塔。石仏像。
参考資料
「カトマンズ・デイ・ドリ-ム」 1993年3月24日 佐々木幹郎著
バグ・バイラヴ寺院 Bagh Bhairav Mamdir (Temple)
トゥンダ-ル
ネパ-ル寺院の塔建築では、ネパ-ル独特の様式がある。それはネパ-ル語でトゥンダ-ル、屋根の軒先を斜めに支える木製の「方杖ほうづえ」
寺院の前にはハヌマン(猿)像
ト-ラナ
ネパ-ル語でト-ラナは、扉の上に飾られている半円形の板。仏像や神・獣が刻まれている神と仏が中央に彫刻されている
チャイティヤ
ネパ-ル語でチャイティヤ。仏塔スト-ウパを小さくした石造仏塔。石仏像