ネパ-ルの王宮と寺院や仏塔 その二十八回目
寺院と仏塔 その十一回目 カトマンドゥ旧王宮広場の寺院と仏塔 その十回目 ハヌマン・ドカ
前回まで、カトマンドゥ旧王宮広場内にあるクマリの館を写真で見た。
今回は、旧王宮広場が、カトマンドゥ盆地内の他の6ケ所と一緒に、国連ユネスコの世界文化遺産に登録された、その名前になったハヌマン・ドカの写真を見てみる。
カトマンドゥ市内の西側に位置するカトマンドゥ旧王宮広場。現在の建物は、17世紀のマッラ王朝時代に建てられた。
東側にある外人街のタメルから、バザ-ルの連なるタヒティ チョ-クやアサン チョ-クなどの広場を抜けて寺院が点在するダルバ-ル広場の中央部に旧王宮がある。ダルバ-ル広場からなお西に移動すると、下町内に白い塔のビムセンタワ-(ダ-ラハラ)が建っている。
ハヌマン・ドカ
世界文化遺産登録名は1979年でカトマンドゥ峪、だったが内容はカトマンドゥ盆地。ここのカトマンドゥ旧王宮広場も登録されたが、世界文化遺産登録名は、王宮と周囲の寺院群を含めて登録されているが、その公称名はハヌマン・ドカ。
ハヌマンは日本語で猿神でドカは門。広場のほぼ中央にサル像があって、お祭りに限らず日常的にヒンドウ-教徒のお参りが絶えない。
王宮正面玄関にあたる門前には、赤い布を纏ったサル像が設置されている。ハヌマンはヒンドゥ-教の猿の神様を指し、王宮の門を「ドカ」と云う。ここの門は、二頭の大きな獅子に守られている。
インドのヒンドゥ-教の聖典の叙事詩「ラ-マ-ヤナ」によると、力の神で、戦争に勝利をもたらす英雄として扱われる神。
ハヌマンラング-ンの猿は、インドに広く生息して、ハヌマーン神の眷属とされてヒンドゥー教寺院において手厚く保護されている。中国に伝わり、西遊記の斉天聖孫悟空で有名。
ヒンドゥ-教寺院の入場とヒンドゥ-教の教義「徳を積む」
ヒンデゥ-教寺院は、他宗教の人の入場を禁止している。
仏教寺院もそうだが、ヒンドゥ-教寺院も入る時は、靴や履きものを脱ぐ。わたしもヒンドゥ-教寺院に、徳を積む布施を収めるために入ることがあった。幾ばくかの布施で、額に赤いティカを付けてくれる。
ヒンデゥ-教の徳を積む行いは、際限がない。よくタイ国で、仏教お坊さんが、朝5時起床、6時から托鉢で食べ物を貰いに歩く。これは一見してお坊さんが貰う行為に見えるが、実は異なる。お坊さんの食べ物の器に、食べ物を差し上げる側が「徳を積む」行為なのだ。
ヒンドゥ-教もそうだが、徳は積み上げなければならない。途中で中断したり止めたら、それまでの徳の積み上げは無かったことになる。
なぜ、徳を積むのか。わたしの考えでは、ヒンデゥ-教の「輪廻転生」のためだと考えている。自分が死んでも、また人に生まれ変わりたい、究極の願望。徳を積む意義や意味が見える。
ヒンドゥ-教徒が亡くなると、荼毘にふすが、日本の様にその骨を墓に保存するようなことはない。
日本では、墓の管理が法律で規定されていて、焼き場から墓に埋葬するプロセスが定められている。
ネパ-ルは、ダビで燃え残った骨は、インドのガンジス川上流にあたる河に流されるのを、最高の至福とされている。
4.ハヌマン・ドカ(猿神と門)
猿神象と二頭の獅子に守られた王宮の門
博物館の入口になっている正門
多くの外人観光客が入場
ドカ 正面入り口の門
門の上の彫刻
門前の獅子
ハヌマン サル神象
お祭りでサル神象に首輪をかけと清掃
祭りの準備
ヒンドゥ-教徒のお参り
ヒンドゥ-教徒は靴を脱いでお参
日本人の観光客とハヌマン神象