本日3月8日(木)は、国際女性デ-
前回は、わたしの家に、まだ飾ってある3月3日の節句・お雛様を写真で見た。
今日3月8日(木)は、国際女性デ-。
わが国は、明治時代から大正・昭和・平成と、男尊女卑の社会だったのでは。人それぞれ男女の格差を感じるニアンスが違うだろうから、一概に男女平等とか絶対格差あり、とか言えない。が、現実には日本の職場を代表に、色々なところで男女格差は激しい。
日本の男女平等の現状を昨今の新聞で見ると。「進む女性の社会進出」とか「「共働き世帯の増加」などと、男尊女卑社会から平等社会への進化の見出しが見られる。明治時代から平成への時代進化は確かにあるのだろう。
職場の男尊女卑
わが国の男女平等へ進化が数字で確認されているのに、その反対に、「世界との差はますます開く」との見出しもある。
職場での女性管理職の割合を、外国と比較する。日本の女性管理職の割合は、13.0%。対外国との対比を見ると、ドイツ29.3%、イギリス36.0%、アメリカ43.4%、スウエ-デン39.2%と約三倍の開きがある。開きが3割違っても大きな違いなのに、なんと三倍とは。絶句だ。
では男女の賃金を見てみよう。日本の女性は男性の72.2%。外国との対比を見ると、ドイツ81.3%、イギリス82.3%、アメリカ81.1%、スウエ-デン88.0になっている。
賃金の対外国との対比では、約10%から20%の開きがある。日本の女性は男性の約7割の賃金で、対外国との対比では10%から20%の開きがあって、日本の女性が男性よりも最も低い賃金で、格差が一番大きかった。
国会での男尊女卑
2017年の国会議員の男女議員数を比較した統計では、わが国日本の衆議員議会議員の女性の割合は10.1%。193ケ国の平均は23.4%。日本は世界の半分以下で193ケ国中158位の下位だった。ちなみに、フランスは39%なので、フランスの約四分の一。25%低いだけでも相当の格差なのに、なんとフランスは日本の四倍も平等なのだ。
識字率の男尊女卑
日本人にとって文字を読む書くのは、日常あたりまえの様に考え、思われるが、これが男女格差の源。
国際連合ウィメンの発表によると、世界の児童の小学校通学男女比率では、女児は男児の1.5倍が通学できないでいる。これは、男児も小学校に通えないが、もっと女児も、ということらしい。世界の識字率男女差は1.5倍。
宗教による男尊女卑
イスラム教を国教とするサウジアラビア国は、今年の3月から映画館の新設が始まるらしい。1980年代から新規の映画館は認められなかった。
宗教と映画館の関係はどんな、どの様な関係なのか。男女が平等に鑑賞する映画なので、ここが問題らしい。イスラム教の男尊女卑の映画化や、外国の社会の映画、などを見るサウジアラビアの女性は、何を考えるのか、ハッキリしてる。映画を観た女性は、サウジアラビア以外の国の男女平等を自国と比較するだろう。以後の次第は明らかだ。国の男尊女卑政治を批判し、イスラム教の男尊女卑を平等にする発言や活動に走るだろう。
サウジアラビアの政治は、映画の画面に男尊女卑や平等の場面を規制続けるのだろ。
サウジアラビアはこの6月に女性の自動車運転を解禁する。サウジアラビアでは、女性の権利が憲法で規制されているらしい。女性が家から出歩くにも、男性の同伴が義務付けられている。だから、自動車は男性の運転だけで良かった。
よく「政教分離」と云われるが、憲法規定で宗教が国教になることが、男尊女卑そのもになるのだ。
宗教は教義を持ち、信者はその教義を見に付けて実行することを義務付けられている。それが、イスラム教は教義とは云わずに、戒律になっている。教義と戒律の違いはあるのか。戒律には、それに違反すると、即罰が与えられることになる。
ネパ-ルのヒンドゥ-教と国教にみる
わたしは、11年前からネパ-ル暮らしをしている。
ネパ-ルは1990年ころから、民主化が進み、ヒンドゥ-教の政教分離が進んだ。
ネパ-ルのヒンドウ-教から、どの様にして男尊女卑になるのかを見てみたい。
1990年以前のネパ-ル憲法には、ヒンドウ-教を国教とする、と謳われていた。ネパ-ル国民は、自分の信じる宗教に関わりなくヒンドウ-教教義に従うことになる。政教一致とは、その教義に従わない国民に、政治として罰則を与えて従わせること。
ネパ-ルの法規定でみると、憲法のヒンドゥ-教規定をネパ-ル全域、ネパ-ル国民全てに守らせるための諸法規定が盛り込まれた。民法で具体的なヒンドウ-教教義を規定し、罰則を規定した。刑法も民法と同様な規定が盛り込まれた。
ヒンドウ-教の教義は、男尊女卑そのもの。
男は神、女は奴隷。宗教の男尊女卑はここまでいく。
ここまでは、ネパ-ル国民の法律だが、牛刑法までもが規定され、ヒンドウ-教の神の乗り物である牛の神聖化と保護のために、ネパ-ル国民が罰せられたのである。
ネパ-ルの民主化が進み、男尊女卑が平等に舵を切りつつある。
ネパ-ルのヒンドゥ-教の男尊女卑の一例を見てみる。
ヒンドゥ-教のカ-スト制度は、男女の結婚を民法で具体的に詳しく規定していた。驚きだ。
敬虔なヒンドゥ-教徒は、同じカ-スト同士の結婚が良く、この結婚を等嫁婚という。女性が下位カ-ストの男性との結婚は嫌悪され、降嫁婚という。反対に下位カ-ストの女性が上位カ-ストの男性との結婚だけが許されていた。この結婚を昇嫁婚という。特に最高位カ-ストでは、この民法規定が厳格に守られていた。それはいつまでも最高位を保つための結婚制度であるから。
1854年ネパ-ル民法では、三分の一以上が性関係の条文にあてられ、細心の注意を払ってカ-スト制を守っていた。カ-スト間の降下婚は禁止。この強制的にやめさせるべき、とする規定は1964年まで有効だった。
民法の罰則規定は、最高位カ-ストの女性と下位カ-ストの男性との性的結びつきは男性に懲役2年。その女性は男性のカ-ストに降格。男性のカ-ストの低さに応じて「懲役3年」「懲役1年と奴隷」「懲役4年と奴隷」「懲役8年」。最後に不可触カ-ストとでは男性が死刑で女性も不可触カ-ストへ降格。法律はあってはならない性的犯罪として規定していた。
ネパ-ル民法の、これ以上の男尊女卑があるだろうか。おどろきを通り超す。
ネパ-ルの識字率と男尊女卑を歴史で見る
1950年 4.4% 小学校265校 学齢期児童小学校就学率0.7%
1955年 5.0%
1970年 11.0% 小学校7265校
1972年学齢期児童小学校就学率34%
1981年
20歳~24歳の大学以上の学歴
男性1.16%
女性0.34%
男女性0.73%
1981年 20.57%
1991年 32.98%
1991年 40.%
女25%
1991年統計
6歳以上の男性の識字率54.5%
6歳以上の女性の識字率25.0%
6歳以上の男女性の識字率39.6%
1991年都市部 大学以上の学歴
男性6.64%
女性3.76%
男女性5.26%
1992年 15歳以上 25.6%
1996年 42%
2001年 15歳以上 48.61%
男62.7 女34.9%
カトマンドゥ首都圏73.7%
極西部44% 男65.3% 女27.4%
貧困家庭 11.6% 男36.7% ダリット最低カ-スト女7%
2002年 15歳以上 60%
2004年 15歳以上 42%
2006年 男59.6% 女24.0%
2008年 15歳以上 52.%
男63% 女35%
2010/2011年 60.9%
都市部77% 農村部57%
最も高いカトマン ズ都市部 (Urban-Kathmandu Valley ) 84.9 %
最も低い中部タライ農村部(Rural Tarai-Central) 40.8%
2010年 15歳~24歳 男85% 女73%
2011年 57.4%
2011年 59.63%
2011年 65.9%
2015年 63.9%
ネパ-ルの識字率と男尊女卑を見た。年代で上下する。統計調査団体の違いなどがある。
2015年でも識字率は63%。中高年層の識字率は、上昇せず。
ネパ-ルのライ族の友人一家
シェルパ族の友人親子と
ネワ-ル族一家や友人達と