ネパ-ルのフラット探し (ネパ-ル暮らし雑感) その七回目
前回は、10年前にカトマンドゥ市内のラジンパット地域に、ネワ-ル族の大家さんの借家の一階部分フラットを賃借したことを記した。家具付きフラットだったが、わたしの札幌で生活している時と同様の暮らしができる様に、新しい家具類を注文購入した。
ネパ-ルの建築基準
大家さんの話では、3階建てのこの家はネパ-ルの建築基準法通りに建てられた、とのこと。ネパ-ルで家を建てているのを見ていると、家の柱は鉄筋コンクリ-ト造りで、壁をレンガ積にし、その上からモルタルを張り付ける方法。柱は鉄筋が2本か3本くらいしか入っていない。最近ようやく、大きなホテルなどの建築で、日本と同様な柱の鉄筋が見られるようになってきた。
大家さんの家は、2015年4月25日のネパ-ル大地震でも無事だった。大家さんは丁度地震の時は家に居た。家がぐるぐる回りだし、外へ飛び出した。外に出てみても周りがぐるぐる回っていてビックリ。幸いにこの地域一帯は地震の被害がなかった。
借家フラットのリビングの壁を板貼り
ネパ-ルの家は鉄筋コンクリ-ト造りで、部屋の中はモルタルの壁に囲まれている。それで、壁に釘や画鋲を打ち付けることができない。時計を掛けたり、壁に写真やカレンダ-などを貼れないのだ。
前回記したのは、一階のフラットに新しい家具をいれ、リビングの木のフロア-の上に絨毯を敷いたこと。
わたしは札幌の家で、四畳半部屋壁に本棚を付けたり、一棟の物置を建てたり、日曜大工が大好き。30年前に家を新築したときも、大工さんに四畳半部屋の一面を本棚にするからと、床の補強してもらったり。
大家さんと相談し、一階リビングの一面壁を板張りにすることにした。大家さんは自由にしていいよ、と。
まず集成材のコンパネ板を数枚購入。壁の大きさに合わせて切りそろえる。札幌から鋸とコンクリ用の釘を持ちこんで、工事開始。充電式の電動ドライバ-でモルタル壁に釘用の穴を開ける。コンパネは、電気のコンセント部分など、丁寧に穴を開ける作業。1mm単位の作業が続く。ようやくのこと、コンパネを壁一面に打ち付け完了。そして、ペンキ屋さんに出向いて水生ペンキを購入。天上や回りの壁の色に合わせて、コンパネにペンキ塗り。こうして、板壁に釘を打ち付けて、札幌から持参した大時計を掛け、ネパ-ルやカトマンドゥの地形図・カレンダ-などを貼り。
わたしの部屋の造作を見た大家さん、自分の部屋も大改造
わたしが借りていた部屋の造作をしているのを見ていた大家さん。なんとなんと、わたしの部屋の真似をしだした。
建具やさんか家具屋さんか、二人の職人が二階の大家さん宅の改造に一か月も作業を続けることになる。
まず最初に、わたしのリビングに置いた高さ35cmのテ-ブルと座布団と同様に、大きなテ-ブルと座布団を購入。わたしの借りているリビングと同じ板フロ-リングに絨毯を敷いて、日本風の居間が完成。
次に、リビングとダイニングの部屋の壁全部の造作が始まる。柱の出っ張りから壁のヘっこんだ部分全部に棚や引き出しが取り付けられた。棚にはきれいにガラスの引き戸。
真っ白な柱と壁だけだったのが、素敵な部屋に様変わってしまった。すばらしい。
余った板や木を使って、大小のテ-ブルも完成。わたしの部屋に大テ-ブルが入る。
追加して、リビングとダイニングの部屋の間に、衝立の立派な食器・本箱が置かれた。
日本風の居間になった大家さんのリビング
大家さんの友人達
テ-ブルの上のお酒のつまみはネワ-ル食
大家さん一家と 後ろの壁側が造作後の棚
リビングとダイニングの間に大本棚
わたしの借りているフラットのリビングで