ネパ-ルの楽しいトレッキング 第76回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その七十六回目

エベレスト街道・トレッキング(ソルク-ンブヒマラヤSol  khumbu)の三十七回目

前回は、ネパ-ルヒマラヤの登山やトレッキングの死亡事故を見てみた。

 2014年10月13日~14日、大型低気圧によるアンナプルナヒマ-ルとダウラギリヒマ-ルで、トレッカ-43人遭難死の状況を見たが、以後も2回に亘ってエベレストの遭難事故を見てみる。。

 今回は2014年プレモンス-ン季、エベレストのベ-スキャンプからキヤンプ1間のセラック地帯を襲った氷河雪崩事故。13人死亡し行方不明3人だった。16人全てがベ-スキャンプから荷揚げ途中のネパ-ルメンバ-。

 この大量遭難死亡事故で、BCとキャンプ1間の通行を禁止したため、約30隊325名のエベレスト登山が、全て中止になった。

その後、BCとキャンプ2間をヘリで荷揚げし、登頂した隊があって問題化した。

 

2014年プレモンス-ン季、エベレストのベ-スキャンプからキヤンプ1間のセラック地帯を襲った氷河雪崩事故

 2014年4月18日。エベレストの南東稜コ-スの5300mベ-スキャンプから5900mキャンプ1間のアイスフオ-ル帯で、ル-ト工作や荷揚げに従事していたネパ-ルメンバ-が、流れ下る氷河の右岸側上部の懸垂氷河の崩落雪崩に遭遇。ネパ-ル人13名が死亡、3名が行方不明になった。一事故としてはネパ-ルヒマラヤで最大の遭難となってしまった。

 エベレストのプレ季節の登頂予定は、5月の暖かくなってから、雪の降るモンス-ン前に予定されていて、4月18日はどの登山隊も上部キャンプの設営と、各自の高度順応を始めたばかしのはず。

 

雪崩の形態別分類では、1.表層雪崩 2.底雪崩 3.氷河雪崩

 ヒマラヤの急斜面を流れ下る氷河は、何時いかなる場合に崩落するのか、未だに科学的な解明がなされていない。

 ここのアイスフオ-ル帯は、セラックとクレパスが合いまみれる一帯になっている。セラックとは氷柱のことで、その大きさはビルデイング大から極小のまでいろいろ。クレパスは、氷が流れ下る途中でできるの割れ目のこと。ヒドンクレパスと云われる割れ目が分からないものもあり、突然その上を歩いて踏み抜き転落することがある。

 このアイスフオ-ル帯は、エベレストのノ-マルル-ト南東稜コ-ス全体で、一番登攀困難な場所とされている。そこに荷揚げのためにネパ-ルメンバ-の高所ポ-タ-やガイド達が登攀している時、その上部の懸垂氷河が崩落した。氷の塊が落下する過程で、砕けて小さな氷になったり雪状になってネパ-ルメンバを襲った。

 

サガルマ-タ環境管理委員会がアイス・フオ-ルのル-ト整備

 現在のエベレスト登山ではル-トメイキイングはいらない。サガルマ-タ環境委員会SPCC(Sagarmatha Pollution Control Committee)と云う民間団体がアイス・フオ-ル帯のル-トを整備して、登山隊の人数に応じて通行料を徴収して久しい。現在はベ-スキャンプから頂上までの困難・危険地帯の全てのル-トを整備している。

 この制度については、法律や規則がある訳でなく、単なる民間の活動。その内容は団体名が指すように、多くの登山隊がそれぞれ勝手にル-トを作ると、おおくのロ-プがスイックスされて残置される。残置ロ-プはゴミとなり環境悪化になるから、と云う理由での活動。

しかし、単に利用料徴取の営利団体とも取れなくもない。

 何年か前に、利用料を払わずに、自分でル-ト工作して登ったパ-ティ-がいた。サガルマ-タ環境委員会メンバ-と暴力喧嘩沙汰になって負傷してしまった。ネパ-ル政府は仲介するのかと思われたが、喧嘩両成敗でもなく、うやむやになったらしい。

 自分でル-トを作って登山するのが「登山」なのだが、ここエベレスト南東稜ル-トでは「登山」の概念が意味不明。気象遭難や高山病さえなければ、耐久力体力があれば誰でも登頂可能らしい。

 

ヒンドゥ-教の教義の輪廻転生  エベレスト遭難で行方不明の3名は成仏できない

このエベレスト氷河雪崩事故で3名のネパ-ル人が行方不明になっている。

 わたしは一年のうち数か月をネパ-ルで生活している。ネパ-ル人の友人やネパ-ルで暮らしている日本人と親しく話す機会が多い。ヒンドゥ-教の輪廻転生は、生まれ変わるのだからお墓はいらないらしい。カトマンドゥ市内のパシュパティナ-ト寺院で焼かれた遺体の骨は、全てガンジス川の支流バグマティ-川に捨てられる。

 ネパ-ルの友人と話していると、遺体の無いヒンドゥ-教徒は輪廻転生しないと云うではないか。行方不明の3人にとっては、エベレストが永遠のお墓になってしまった。

 パシュパティナ-ト寺院はインド大陸四大シヴァ寺院の一つで、ヒンドゥ-教の神シヴァを祀るネパ-ル最大の寺院。隣接した火葬台を複数備える火葬場があり、灰は川に流される。バグマティ川はヒンズーの聖地であるインドのバラ-ナシを流れるガンジス川に通ずる支流にあたるため、ここのガ-トで荼毘に付せば母なる大河ガンガーへと戻ってゆくと考えられている。ゆえに、遺灰をこの川に流すのがネパールのヒンズー教徒の願望である。バグマティ川の中では火葬が行われている脇で身体を清める者もあれば、洗濯をする女の姿も見受けられる。高位のものほど上流の火葬台で焼かれる。国王(現在は一人の国民)もここで焼かれ、遺骨はバグマティ川へ流された。

 

パシュパティナ-ト寺院

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火葬台ガ-トで荼毘に付す

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アンナプルナⅠ峰8091mのベ-スキャンプを襲う氷河雪崩

標高差2千m距離5千Mを一気に駆け下り、猛吹雪となって駆け抜けた

ベ-スキャンプに居た全員が大岩場に逃げて無事

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