ネパ-ルの楽しいトレッキング その六十四回目
エベレスト街道・トレッキング(ソルク-ンブヒマラヤSol khumbu)の二十五回目
前回は、エベレスト街道のタンボチェから歩き出し、イムジャ・コ-ラ川沿いにティンボチェTingboche 4350mを目指す。途中のパンボチェ村で一泊することにする。
外国人の善意のネパ-ルに学校建設と、ヒンドゥ-教社会との思考と現実の乖離を見てみたる。
今回はトレッキングの出発地ルクラから、登山隊やトレッカ-の荷物、そして各地のバティやレストランの必要物資を運ぶゾッキョやヤクを写真で見る。
ゾッキョは水牛とヤクの合ういの子。ヤクは標高3千m以上に住む家畜。ネパ-ルやチベツトでは高地の畑を耕す家畜として、又各地の必要物資を運ぶ家畜としてヤクが飼育されている。エベレスト街道では、ナムチェバザ-ル周辺の村辺りからヤクが飼われていた。
ナムチェからほとんど標高差のない道を、2時間ドウド-・コシ川を遡ったタ-メ村に、わたしの友人のペンパツェリン・シエルパが住んでいる。彼の奥さんは、二頭のヤクを飼い、登山隊の隊荷を運んでいる。
ナムチェバザ-ルに住むシェルパ族やヤクは高度順応がいらない
ナムチェの標高は3440m。ここに住むシェルパ族の人々もヤクも、わたし達がほとんど0mに住むのと同様に、3440mの標高に順応している。これを高度順化(高所順化)と云う。わたしが札幌の0mからトレッキングして5550mのカラパタ-ルまで行く過程で行う高度順応とは異なる。出発する3440mが0mとなり、カラパタ-ルの5550mまでの標高差は2110mとなる。わたし達が2110mの山に登るのと変わらない。高所順化しているシェルパ族やヤクは高度順応がいらないのである。実際にはナムチェからカラパタ-ルまでは、歩いて最速で5日かかる。ヤクは例え一日で行ったとしても高山病にはならないのである。
高高度に住むヤクは低地に降りてくると死ぬと云われている。実際に下りてきて死んだ例は聞いたことがないが。どうなのだろうか。
古い高所登山医学書には、人間の定住できる高所は5400mが限度と書いてある。実際に人家があり、住んでいる高度なのだろう。
ヤクは人間の2倍稼ぐ
ヤクが荷を運ぶ量は60kg。ロ-カルポ-タ-は、登山隊であれば最高で一人30kgに制限されている。ヤクは人間の2倍の賃金を稼ぐことになる。人間は一日二食を食べるが、ヤクはそこら辺の無料の草を食むので食事代がかからない。
ロ-カルポ-タ-は、このブログでも写真で見たが、登山隊やトレッカ-のためには一人30kgだが、その他の荷物は一人50kgは担いでいるだろう。ガス満タンのシリンダ-を担ぐポ-タ-を写真で見た。
ゾッキョやヤクが通る時は山側に一時避難する
ゾッキョやヤクが通る時は、必ず山側に避難して待たなければならない。このヒマラヤを歩く鉄則を忘れると、谷側に転滑落して痛い目に合うことになる。痛いだけなら良いが、エベレスト街道でポ-タ-が滑落死している。
では、エベレスト街道のゾッキョやヤクを写真で見る。
ゾッキョやヤクが通る時は山側に一時避難
ゾッキョは毛が短いのですぐ分かる
ヤクは毛が長い
手前にゾッキョ 後姿のヤク
子供のヤク
ドライバ-の云うこと聞かない