koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの楽しいトレッキング 第58回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その五十八回目

エベレスト街道・トレッキング(ソルク-ンブヒマラヤSol  khumbu)の十九回目

前回はネパ-ル政府の登山申請受付のリストを見た。

 ネパ-ルでは、日本のように自由に登山はできない。事前に登山申請書を提出して許可の取得が前提となる。登山料として高額のお金も取られる仕組みになっている。申請ケ所は、ネパ-ル山岳協会と観光省登山局の二か所。前者は標高が約6500m以下の山で、ライトエクスペディションと云う。登山局への申請は6500m以上の山で、ネパ-ルの政府職員のリエゾン・オフイサ-がベ-スキャンプまで同行が義務付けられている。

 

ネパ-ル政府・観光省がネパ-ル山岳協会を相手に訴訟

4年程前に、観光省がネパ-ル山岳協会を相手取って、訴訟を提起した。

 観光省の言い分。登山許可の手続は政府の選任事項。民間の山岳協会が登山許可手続きを行うのは違法。ゆえに6500m以下の山の登山申請と許可は観光省とすべし。

 一審の地方裁判所での判決は、政府の言い分を認めて観光省の勝訴。敗訴した山岳協会は最高裁判所に上告。最高裁判決は、一心判決を破棄、ネパ-ル山岳協会の勝訴となった。

 わたしはネパ-ル在住の友人に誘われて、ネパ-ル山岳協会の会長と夕食を共にしたことがある。この会長さん、実は公務員で山岳協会会長職がその仕事の全部だった。民間の組織と思われていたネパ-ル山岳協会、実はその仕事内容と収入は、観光省登山局と同じ公務だった。

 

ネパ-ル登山のリエゾン・オフイサ-制度

 ちなみに、2016年春のエベレストは32隊であった。その32名のリエゾン・オフイサ-(LO)のうち実際に登山隊に同行しベース・キャンプに滞在したものは15名。またBCに到達した17名も、5名がその日に下山。5名が2日から4日などとの報告がある。LOは通常給与の他に登山隊より2500ドル~3000ドル支給される。

 ネパ-ルの公務員の初任給は約24、000RSルピ-。1RS=1円。登山隊より受け取る330,000RSは一年間の所得以上になる。

 リエソン・オフイサ-は誰でもはなれなく資格がある。1.キャリア官僚3級職、2.ノン・キャリア1級職、3.国軍、警察、4.エベレスト登頂経験者でSLC卒業者、など。

  公務員の上級職や軍隊・警察のほとんどは、ヒンドゥ-教のカ-スト制度の支配階級が占めている。リエゾン・オフイサ-制度による貧富格差の助長はなお激しい。

 わたしのネパ-ルに住んでいる日本人の友人がいる。彼は珍しくネパ-ル山岳協会の会員。時々に登山規則変更時の外部識者として審議会の委員になっていて、ほとんど意味をなしていなく形骸化しているリエゾン・オフイサ-制度のことを登山局に尋ねたところ、実質公務員の副業として定着している制度なので、中止や廃止はできない、との返答が返って来たらしい。

 

それではエベレスト街道のトレッキングの続きを見てみよう。

今回はキャンヅマkyamjumaからラマ教の大きな寺院があるタンボチエTyangboche 3867mを目指す。

 

タンボチェとゴ-キョピ-クの分岐

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ドブツエ6367m 左チョラッツェ6335m

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タモ村

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カルカのある村とアマダブラム峰

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エベレスト街道を行く アマ・ダブラムを望む

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タンボチェ村の入口

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タンボチエのロッジとエベレスト・ロ-ツエの南壁・アマダブラム

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タンボチエゴンパとアマ・ダブラム峰

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