koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの楽しいトレッキング 第54回

ネパ-ルの楽しいトレッキング その五十四回目

エベレスト街道・トレッキング(ソルク-ンブヒマラヤSol  khumbu)の十五回目

前回はナムチェバザ-ルの土曜日バザ-ルを写真で見てみた。

 今回はナムチェからトレッキングの次の宿泊地へ向かう途中の、シャンボチェ村から少し離れた場所に立つエベレスト・ビユ-ホテルについて触れてみる。

 このエベレスト・ビユ-ホテル、実は札幌に住んでいた山岳画家の坂本直行(なおゆき)さんと関係がある。坂本さんは1982年5月に亡くなっている。わたしがゴ-ルデンウイ-クに海外遠征の訓練を終え、帰宅すると急いで直行さんのお通夜に行ったのを想い出す。六花亭のチョコレ-トが香典返しだった。

 昔の登山愛好者達には、愛称のチョッコウさんと云えば、誰でも判る人だった。現在の山ガ-ルや山ボ-イには、帯広市に本店があるお菓子屋さん六花亭の包装紙の絵の人と云えば分かるだろうか。六花亭の包装紙の絵は、高山植物などが描かれている、その絵の描いた人。

 

エベレスト・ビユ-ホテルと坂本直行さん

1968年(昭和43年)1月~2月、坂本直行さんはスケッチ旅行とスケッチトレッキングにネパ-ルへ。

 エベレスト方面のスケッチを終えて帰りにとった行動が、現在のエベレストビユ-ホテルに深く関わってくる。

 坂本さん、エベレスト街道のナムチェバザ-ルからカトマンドゥへの電報、「Ware Nnuthenite Inujinishisou Hikoukiokure Rukuranitematu Sakamoto」で始まった。

「ワレ ナムチエニテ イヌジニシソウ ヒコウキオクレ ルツクラニテマツ サカモト」

 ネパ-ル政府職員の日本人、宮原巍(みやはら たかし)さんが電報を受け、「ヒコウキオクル ルツクラニテマテ」の返信電報。

 ヘリコプタ-で迎えに行った宮原さん、坂本さんと一緒に帰らずに現在のエベレストビユ-ホテルまでトレッキングを楽しむことにした。

この時のペリチェから観たエベレストの景観に感激したのがホテル建設につながった。まさしくエベレストを眺望できるビユ-ポイントだった。

1969年東京でヒマラヤ観光開発㈱を立ち上げ、出資やカンパを募ってホテル建設を開始。

 なんと、宮原さんは建設重機ブルト-ザ-を解体してポ-タ-に運ばせ、ホテルから1.5km近くのシャンボチェに飛行場も造ってしまった。すごい人も居たものだ。

 この宮原巍さん、昨年の10月に、私がカトマンドゥの日本食レストランで夕食を食べていると、店のオ-ナ-と一緒に食後に碁を打つていた。まだご健在。健在ところではない。エベレスト・ビユ-ホテルの他にも、カトマンドゥの隣の市パタンにヒ五つ星のヒマラヤンホテルを経営していて、最近ポカラの近郊にもアンナプルナ展望のホテルを建築中。

 宮原さんとレストランで碁を打つっていた日本食レストランのオ-ナ-、名を冨田建生さん。この冨田さんは、わたしのネパ-ルでの日本人の友人。昨年12月に札幌のすすきので一杯飲む。北海道旅行のついでに札幌に寄ってくれた。

わたしは10年前から一年のうち数か月をネパ-ルで暮らしている。カトマンドゥで冨田さんが「こんど北海道の美味しい魚を食べに行くから」と云われていた。奥さんと二人で来てくれた。

 

坂本直行さんとネパ-ルの絵

 カトマンドゥのフラットで北海道新聞をインタ-ネットで見ていた。昨年の10月30日ころだったと思う。4日後に北海道大学で、坂本直行生誕110年記念企画とスケッチブック展が開催されるという。

 そうだ、私の家に坂本さんの講演会の録音テ-プがあることに気付く。どこに置いてあるか分からず、女房に電話するにもできず。このままではこのテ-プは何の役にも立たない。

 それで、札幌に帰ってきて直ぐに、昨日このテ-プを持って、展示会場の責任者・北大山の会の中村晴彦史を訪れ、使ってもらうことになった。設置に時間がかかるので展覧会後期から。会場に懐かしいチョッコウさんの声が流れることなった。

 スケッチブック展の展示期間は前期2016年11月4日~12月4日と後期12月6日~2017年1月9日。後期開始日に展示絵画の入れ替えを行うらしい。二度楽しめる。

 このテ-プ、1978年11月11日に行われた北海道青年会館を会場に、北海道登山研究集会の記念講演「半世紀前の北海道の登山」と題した坂本直行さんの講演。いまから78年前くらい前の北海道の登山を語っている。もうすぐに一世紀前の登山の話になるだろう。

 坂本直行生誕110年記念絵画展、北海道の絵画も多数あって圧倒された。エベレストビユ-ホテル建設のキッカケになった1968年(昭和43年)1月~2月のネパ-ルの絵画も展示されていた。素晴らしい見事なヒマラヤの絵を堪能できた。

 わたしは、坂本さんの家には何回もお邪魔した。絵画を買う目的で訪れたこともあり、北海道の自然保護活動で、たびたび活動のご協力をいただいた打ち合わせなど。また、お亡くなりになった後も、奥さんの所に伺うことがあった。

 

エベレストビユ-ホテル

ホテル建設時に植えた樹木が大きくなった

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ホテル内の受付カウンタ-

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エベレストビユ-ホテルから眺めるサガルマ-タ8848m(エベレスト)

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エベレストを望むテラスから、ホテルの窓に映えるエベレスト

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宮原巍(みやはら たかし)さんの著書「ヒマラヤの灯」 1982年10月発刊

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坂本直行さんのスケッチブック展  2016年11月~

坂本直行生誕110年記念企画展

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