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ネパ-ルの道路と道路工事 その2

ネパ-ルの道路と道路工事 その二

 

カトマンドゥは車とバイクで溢れている

 私がネパ-ルを最初に訪れたのは1981年。この時には、もうネパ-ル中からカトマンドゥへの人口流出は始まっていた。それは、特にタライ平野の農業地帯からの流入だった。この頃はまだ農業の近代化が始まったばかりで、農産物の収穫が少なく貧しい農家が多かった。ネパ-ルはヒンドゥ教の国。ヒンドゥ教の教義と階級社会のカ-スト制度で、最上級カ-ストのブラ-マンと呼ばれる大地主の元、小農地を耕す農民達の次男坊や三男坊・四男などが働き口を求めて首都カトマンドゥに集まっていた。

 カトマンドゥの労働力の需給バランスは、現在でも労働者が余っている状況。だが、車やバイクは道路に溢れんばかり。

 

カトマンドゥ市内の幹線道路は片道二車線に

 1990年ころから始まったネパ-ルの民主化は、2007年暫定憲法を制定、2008年に王制廃止し、ようやく国の形が整う。そしてそれまでの課題の一つにようやく手を付ける。2010年ころから車の渋滞していた幹線道路の拡幅工事が始まった。それから5年で片道一車線の市内幹線道路が倍の二車線道路幅になった。

 私の住むラジンパット地域のラジンパット通りは片道二車線道路となって車の渋滞は解消された。ラジンパット通りは、旧王宮から始まり、インド大使館やイギリス大使館・フランス・デンマ-ク・日本・アメリカ大使館と約7km。ちょっと離れるが中国やロシア大使館が近くに在る大使館銀座通りなのだ。

 

路地裏の細道も道路拡幅工事

 そして、大通りから路地の細道にも手を加える様になる。私の住んでいるフラットから徒歩で2~3分の路地裏に政党の党首の住まいが有る。そこの道路は車が交差できない狭さ。早速道路幅を広げることになった。

 

ネパ-ルは有無を言わせない強制土地収用

 道路を一車線から二車線に拡張するためには、道路沿いの家の立ち退きが必要になる。ネパ-ルでは道路用地の土地収用では、家の立ち退きは一切行われない。要するに必要なだけの家の取り壊しが行われるだけ。拡幅の測量を行い、家々一軒づつの取り壊し(立ち退き)を〇○Cmと強制される。

 実は私は経験者で、市の道路拡幅計画で、更地の土地を市に販売(収容された)したことがある。日本での市道の土地収用は、まず土地所有者に道路計画と土地の収用予定が知らされる。次いで、市職員が来て対面での説明。その場で土地所有者がOKすれば、即必要書類に署名捺印で手続き終了となる。「すこし考えさせて」との返答なら、何時いつまでにOKかダメかの返答が求められる。市の対応は決して事をこじらせない様に進められる。

 私の経験した市の収容手続は、1平方mの価格提示後に収用法にもとづいた道路予定地の買い取り。家が建っていても更地であっても、道路予定地とそれ以外の部分がある。道路にならない部分は土地の所有者の意向で買い取ってくれる。家が建っている場合は、同等の面積の新築建築費と引っ越し費用、それと立木などの移転費用が支払われる。

 では、ネパ-ルの道路用地の土地収用はどうなのか。日本とは全く異なる。道路になる部分のみの収用となり、立っている建物は道路予定部分のみを所有者が取り壊さなければならない。例えば、家の半分が道路用地に引っかかったとする。日本なら、当然新しく建物を建築しなければ一家が住めないので、一軒全部の取り壊しが行われるが、ネパ-ルでは半分になった家に住むか、又は半分の補償費で一軒分を自分で新築しなければならないのだ。

  

道路拡幅前のラジンパット通り・私の友人経営のネパ-ルレストラン

店の前に椅子とテ-ブルを出す3m程の余裕が有り、店をこわさずに済む

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カトマンドゥ市から強制土地収用の0.1mが表示される

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50cmを取り壊さなければならない

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ラジンパット通り道路工事中 右側の歩道は完成 左側歩道は未完成

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ラジンパット通り 道路拡張工事中 片道一車線を二車線に

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