koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルのお祭り その6

ネパ-ルのお祭り その六回目

 一回目から五回目までは、ネパ-ルのティ-ジュ祭から始まり、ティハ-ル祭とダサイン大祭を写真で見た。

今回の第六回目はダサイン大祭の三回目を引き続き写真で見てみる。

 ダサイン大祭では15日間に色々な行事や儀式が行われる。その内でも今回は、街中で繰り広げられる、戦いの神ドゥルガ-女神にヤギや水牛を捧げる儀式。

水牛の切断の写真がある。見るに堪えない写真なので、以後の写真を見たくない人はここまででこのブロクを閉じることをお勧めする。

このままご覧いただいても結構だが。

では写真を見てみる。

 

ダサイン大祭の三回目

前回に続いて後半を、大祭内容を詳しく書いてみる

 

ダサイン大祭の後半10日間

9日目、生け贄としてニワトリやヤギ・水牛などを屠り、神に捧げた後家族が揃って肉の多い食事を楽しむ日。

戦いの神ドゥルガ-女神にヤギや水牛を捧げるのが街中で見られる。私の友人の家でもニワトリを生け贄として、その血を自家用車の車輪にかけて祈りをささげる様子をが見た。これらの肉は、プラサードと云い女神によって祝福された食べ物として家に持ち帰る。

最近はこの行事の儀式が国際的な物議を醸している。ここで問題なのは、生け贄として水牛の首をはねる切断行為。

ドゥルガ女神によって水牛に変身した阿修羅の退治を祝うのがダサイン大祭、この阿修羅退治に十日かかったことから、数字のダス(10)からダサインと言われるようになったと云われている。

水牛は阿修羅が変化したもので、ヒンズー教ではこの阿修羅を退治して水牛を食べて祝う。牛は牛でも水牛でないただの牛は、シヴァ神の乗り物で神聖な牛なので、食べことなどもっての外。殺すこともできない。私達日本人には牛と水牛の区別はつかない。しかし、ネパ-ルでは水牛や3千m以上の高度に住むヤクなどは、牛の仲間ではない。

2008年に暫定憲法が制定され、国王が一人の市民となりヒンドゥ-教が国教でなくなった時、それまで牛を保護していた法律の牛刑法も廃止された。それまでは牛への傷害や殺牛には懲役刑などの罰則があったのだから、私にはヒンドゥ-教を理解するのは難しい。

最近のネパ-ルのカーストや民族によっては、水牛の切断に見られるような女神に動物の犠牲を強いることをしなこともあるようだ。代わりにパパイヤやココナツ等の果物を切断して、それを食べてお祝いすることもあるようだ。

最近はこのネパ-ルのダサイン大祭や他のお祭り時に、動物切断の儀式に対して、国内外の動物保護団体からネパール政府に対して規制を設けるよう訴えが増えている。

 

 

1991年 水牛の切断の儀式

以前はカトマンドゥ市内の街中で行われていた

私はここ10年くらい、水牛の切断儀式を見たことがない。今でも、ダサイン大祭が近づくと、近郊からヤギの大群が街中に連れてこられ、実家に帰る多くの人々が乗合バスに生きたヤギやニワトリを持ち込んで乗車する風景が見られる

首の切断は、ククリと呼ばれる包丁と鉈の機能を持つネパ-ルの刀を用いる

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ダサイン大祭式典 神への生け贄の儀式

灯明台

聖水のカメ

祝いの花輪

ネパ-ル国旗

ジャマラ 黄色の大麦芽はドゥルガ-女神の恵み

バナナやスイカなどの果物

ヤギの頭が四頭分 

水牛の頭が二頭分

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1991年 カトマンドゥ旧王宮広場 小さな水牛の生け贄 大勢の市民が、小さな子供も

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最近のカトマンドゥ市内、路地裏でヤギの解体

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ダサイン大祭最終日 10日目、十日目がお祭りのメインディ-で、ダサミ(Dasami)と云われる日で、勝利の女神ドウルガ-神のお祭りらしく、戦いの勝利の日として、親戚一同の最長老からの祝福のティカ儀式が行なわれる。

私が友人宅に招かれて覗き視た限りでは、実際には長老は親戚一同の代表者にティカを行い、その後は男女入り乱れて楽しくティカを額に付け合う。なぜか、最長老だけはティカを受けない、私にはその理由は分からない。

ティカの後で若い親族に、ダクシナ(Dakshina)と言われる少額のお金のお小遣い。

この顔の額に付けるティカ、米粒をヨ-グルトで溶いて、赤色を付けても付けなくとも良い。

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ダサイン大祭で故郷へ帰る お土産にニワトリを持参

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参考文献

ネパ-ル

アジア読本ネパ-ル

外務省在ネパ-ル大使館ホ-ムペ-ジ

地球の歩き方