ネパ-ルの世界遺産4カ所の内の一つ、文化遺産カトマンドゥ盆地にはカトマンドゥ市内とその周辺に8カ所点在する。今日からはその1、パシュパティナ-トを見てみる。
その前に、このカトマンドゥ盆地世界文化遺産が国際連合・ユネスコの世界遺産登録基準に合致し、満たした基準の内容を見てみる。内容がまわりくどくもう少しスッキリとした説明の方が良いが、そのまま掲載してみる。
世界遺産登録基準
1.現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠
2. 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例
3.顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)
カトマンドゥ盆地内の市町村
参考文献 地球の歩き方
世界文化遺産 カトマンドゥ盆地 ①パシュパティナ-ト काठमाडौं उपत्यका
Pashupatinath (Temple of livingbeings)
ネパ-ルの首都カトマンドゥ市内、ガンジス川の支流バグマティ-川の川沿いにあるシヴァ神を祭るネパ-ル最大のヒンドゥ-教寺院パシュパティナ-ト寺院とその周囲地域。
この地はシヴァが滞在したとの言い伝えのある。はるか1,500年以上も昔からヒンドゥ-教徒の巡礼地となっている。
インド大陸にある4大シヴァ寺院の一つにも数えられ、ネパールでは最高の聖なる地。
カトマンドゥの国際空港トリブヴァン空港の北西側に位置し、市街地を取り囲むリングロ-ド沿いにある。トリブヴァン空港から徒歩で行ける距離である。
ネパールでは最高の聖なシヴァが滞在したとの言い伝えのある地である。
寺院が面しているバグマティ-川には、隣接した火葬台を複数備える火葬場がある。
ヒンドゥ-教は輪廻転生、生まれ変わるのであるからお骨を残すことはなく、灰は川に流される。
バグマティ川はヒンズーの聖地であるインドのバラ-ナシを流れるガンジス川に通ずる支流にあたるため、ここのガ-トで荼毘に付せば母なる大河ガンガーへと戻ってゆくと考えられている。ゆえに、ヒンドゥ-教徒が80%のネパ-ルでは、遺灰をこの川に流すことを願望している。
バグマティ川の中では火葬が行われている脇で身体を清める者もある。
火葬ガ-トには焼場が並んでいるが高位のものほど上流の火葬台で焼かれる。
シヴァの誕生日にあたる3月とヒンドゥ-教の祭りには、ネパ-ルから大勢のヒンドゥ-教徒が、又インドなどからも、サドゥ-や多くの巡礼者が訪れる。
多くのインド人がバスを連ねてネパ-ル入りする時は、このお寺の近辺の大型バス駐車場がバスで溢れるくらいだ。
パシュパティナ-ト寺院
パシュパティナ-ト寺院はヒンズー教徒以外立ち入りが禁止で、門や入口から寺院内部は撮影禁止。
西側の門のほうに行くと、金色のナンディ(牡牛)のお尻が見える。ナンディはシヴァ神の乗り物である。寺院内の撮影禁止でナンディを前から写した写真は見当たらない。
シヴァ神の乗り物がナンディ(牡牛)。このためにネパ-ルでは牛が神と同意語になっている。1990年のネパ-ル民主化による憲法から「ヒンズー教を国教とする」の条文がなくなるのに伴い、牛刑法もなくなり、牛の傷害罪や牛殺罪がなくなった。
ネパ-ルではヒンドゥ-教の輪廻転生もあり、今でも牛は大事にされ続けている。
次回はパシュパティナ-ト寺院周辺を写真で見てみよう。
パシュパティナ-ト寺院は一番高い建物 東南側
パシュパティナ-ト寺院西門
ナンディ(牡牛)のお尻