koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

今年2017年お正月の年賀状はネパ-ルの絵を工夫して作成

 今年2017年お正月の年賀状はネパ-ルの絵、女房が描いたボダナ-トの絵を酉年にちなんで工夫した。

 ネパ-ルの首都カトマンドゥ市内にあるボダナ-ト。紀元前の話になる。紀元前250年にインドを統一した王様アショカ王が、ネパ-ルのお釈迦さまの生誕地ルンビニを訪れ、その足でカトマンドゥを訪れてダナ-トを建立している。

 ボダナ-トは現在のネパ-ル語の発音ではボ-ドナ-トと聞こえる。直訳すると正覚寺院。ブッタ(お釈迦さま)の知恵の目を意味する目玉仏塔。仏塔のことをネパ-ルではストゥ-パと呼ぶ。

 現代では仏塔と云うが、紀元前250年には仏塔の言葉や概念があったかどうか疑問だ。大昔、現在の中国(チベット)の僧侶がこのボダナ-トやカトマンドゥの小高い丘の上に立つスワヤナンブナ-ト(本初仏)の目玉仏塔を訪れ、中国に仏教を広めている。中国は646年ネパ-ルに大使館を置いている。

 スヤナンブナ-トが本初仏と云われす通り、この頃にはお参りするお釈迦さま像や寺院が無かった。本初仏と云われる通り、この目玉仏塔がお参りする対象物だったと思われる。

ボダナ-トについて少し説明する。

 ボダナートのボダ(ボゥッダ)は「仏陀の」「仏教の」「知恵の」を意味し、ナートは「主人」「神」などを意味すると云われている。

 仏塔の台石は、チベット仏教の宇宙と精神力を象徴する円と正方形が幾何学的に組み合わされ、曼陀羅の形になっている。建立時はチベット仏教を意識した訳ではない。建立後にチベットの僧侶がここを訪れてチベット仏教を広めているくらいなので、建立後に形成されたのだろう。以後の説明は建立後の解釈と考えても良いだろう。

 三重になった外周の円(巡礼の宿坊と環道、無数のマニ車の外壁より成る)は、終わることのない生と死の繰り返し、つまり輪廻を表現している。これは、仏陀の教えで人間が輪廻の束縛から解脱できることを表している。

 ひな壇式になっている四角い基壇は大地を、その上の土饅頭のような伏鉢は水を、また上へ行くほど細く尖ってきている塔の13の相輪は火を象徴している。、全体に悟りに至る行程が示されている。

 これらの相輪の先端には風を象徴する傘があり、ストウ-パの頂には空を表し、月と太陽で象徴されている宝珠が載っている。

 こうして、宇宙を構成する五大が仏塔によって表現されている。無限と永遠を形象化している様式は諸外国にはなくネパ-ルしか見れない様子。

「みすえる知恵の目」は、知恵の化身である蓮の花の形をした広目が四方を流し目でにらむ睥睨(へいげい)し、森羅万象を見通していると云われている。

 

1950年代のボダナ-ト

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2016年4月25日のネパ-ル大地震で上部がズレ改修中

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