前々回までに、10回に渡りエベレスト世界自然遺産を見ていただいた。
今回はネパ-ルの四か所の世界遺産の内、自然遺産チトワンを紹介する。
世界遺産地域はそっくりネパ-ルの国立公園でもある चितवन राष्ट्रिय निकुञ्ज Chitawan National park
ここを訪れたのは2007年3月、それまでのネパ-ル訪問はカトマンドゥとその周辺、それからヒマラヤの登山やトレッキングに限っていた。この時はそれ以外を考え、ヒマラヤ以外の地域ネパ-ル中央部から最西側、タライ平野の訪問にした。
最初はカトマンドゥからフライトし、チトワンの野生動物保護地域を目指した。まだ3月なのでタライの夏の暑さには早いだろうとの予測は全く裏切られてしまった。
ではチトワン世界自然遺産をご覧下さい。
国際連合ユネスコ(教育科学文化機関)の世界自然遺産登録は1984年。それ以前には1962年ネパ-ルの最初の野生動物保護区に、又1973年最初の国立公園に指定されている。
面積は932平方Km、東西80km、南北23kmの自然遺産は、ネパール中央部の南側に位置し、公園の南側はインドの国境に接し、亜熱帯性気候のタライ平野にある。
地域は、マハ-バ-ラタ山脈とチュ-リア丘陵の間に位置し、ラプティ川、レウ川、ナラヤン川の三川と、それらが形成する三日月湖とその河川敷から構成されている。
エリア周辺は、三耗作も可能な田畑が広がる平原からなり、晴れて空気のクリアな日は遠くマナスル峰とその周囲のヒマラヤを遠望できる。
植物や動物については、エリア内の研究で種々の資料に記録されている通り。少し古い資料になる。
その植生は、およそ70%が沙羅双樹の森林からなり、残りの20%が草原で、後は川沿いの林からなっている。草原地帯には50種類を超える植物があり、中でもエレファントグラスと呼ばれるがまの種類(Saccharun)は丈が8メートルになるものもある。丈の短い種類(Imperata)は、昔から屋根を葺く材料として活用されていた。
この自然遺産エリアでは、43種類の哺乳動物が生息し、その中でも有名なのは、絶滅が心配されている一角サイやベンガルトラ、ガンジスワニなど。それ以外には、ガウア(インド野生牛)、野生のインド象、四つの角があるアンテロープ(レイヨウ)、ハイエナ、ガンジスカワイルカ、オオトカゲ、ニシキヘビ、スイロク(三叉の角を持つ大鹿)、アクシスジカ、ホエジカ、ナマケグマ、ジャコウネコ、ヤセザルアカゲザルの生息が確認されている。
鳥類はなんと450種以上が確認されているという。保護鳥ではインドショウノガン、黒コウノトリ、白コウノトリがある。一般的な鳥類では、クジャク、赤ヤケイ(野鶏)、各種のサギ、青サギ、カワセミ、ヒタキ、キツツキなどが生息している。
バード・ウォッチングに最適なのは3月~12月にかけての時期。両生類と爬虫類は45種類以上が確認されている。
他には、沼ワニ、コブラ、緑クサリヘビ、そして多種多様なカエルとカメが生息している。
チトワン世界自然遺産エリア (国立公園地域)
鳥類の紹介
エリア内には五か所の宿泊施設がある
南側から、Temple tiger jungle lodge. Tiger tops. Rhino resort. Tiger tops tented camp. Gaida wildlife tented camp
ソウラハの町から見た、ラプティ-川を挟んだ向かい側がチトワン世界自然遺産地域
自然遺産地域内の施設に宿泊しない人は、ここソウラハの街に滞在する