koyaken4852のブログ

ネパ-ル暮らしの日記や、主にネパ-ルの写真を掲載

ネパ-ルの世界遺産 エベレスト その3

 早朝カトマンドゥから飛び立ちルクラ着。朝早い時間なので多くのトレッカ-や登山隊は、次の町まで歩き始める。約10km歩いてパクディンPhakding ここは2804mでほぼルクラと標高は同じ。世界自然遺産エリア入口まではこの先5kmある。ここで一泊する。

 ルクラ名は1968年(昭和43年)に北海道大学山岳部のネパ-ルヒマラセヤ調査隊の隊長を務めた坂本直行さんは、ルックラと云っていた。

 二日目、次の目的地ナムチェバザ-ルまではまる一日かかる。パクディンを早朝に立ち、ようやく世界自然遺産エリア入口だ。

 チュモアChumoa 2950mが国立公園入口のチェックポストになっている。カトマンドゥで入園許可の手続をしていない人は、ここで手続となる。

 チェックポストではTIMS許可書と入園許可書・トレッキング許可書をチェックし、大きな台帳に氏名・国籍・パスポ-トNOを記入する。TIMS許可書は全ての登山者とトレッカ-・その他調査・撮影などの目的で入域する者に届け出が義務付けられている。

 このチェックポスト、大きな災害時にその役割を発揮する。2014年10月13日~14日、インド大陸を北上した大型の台風が途中大型低気圧になってネパ-ルを北上しチベットへ抜けた。ネパ-ルヒマラヤのアンナプルナヒマ-ルからダウラギリヒマ-ルやムスタン方面に暴風雪で一日に120Cmもの積雪をもたらした。多くのヤクなどの家畜を死なせ、昼間は軽装で歩くトレッカ-を遭難死させた。私がカトマンドゥの新聞やテレビの報道で得た死亡者数は43人を数えた。トレッカ-や登山者の入山と下山を記録するこのチェックポストの台帳が、行方不明者氏名を割り出すために活躍したのだ。

 この時、私の友人がアンナプルナヒマ-ルのトレッキング中で、パソコンメ-ルで前日の13日に、「動くな」を伝えた。先ごろはバティに設置されたWIFIでスマ-トホ-ンからPCメ-ルの受発信ができる。

この時はインドの大被害をテレビで見ていて、ネパ-ルに北上する低気圧で予報していた。ネパ-ルヒマラヤでは10年か20年に一度の割合で、大型低気圧がトレッカ-の大被害につながっていた。アンナエリアに夫婦で居た友人は、標高が低くバティの前の道が川になっている様子を伝えてくれた。

 TIMS許可書を少し説明する。2008年に新設されたこの制度、初めはトレッキングのみの対象だったのが、現在は全ての入山者に適応されている。元々はトレッカ-情報管理システムの略称でTrekker’s  Information  Management  Systemの略。ブルーのカードはトレッキング会社からグリーンカードはトレッキング会社を通さず、トレッキング協会(TAAN)かネパール・ツーリズム・ボード(NTB)から取得できる。登録料は、トレッキング会社経由の場合は一人10USドル。個人で政府機関などに申請する場合は一人20USドル。登録証に貼付写真 横28mm×縦34mmが必要になる。

話がだいぶん横に歩きすぎた。

 チエックポストのチュモアを過ぎれば、いよいよ今日の宿泊地ナムチェバザ-ルまでの急登が始まる。

 ナムチェバザ-ルまでまだまだの距離だが、ポ-タ-の荷置場のある休憩場に秘密の撮影ポイントがある。ここの一番奥の下り急坂に身を乗り出してエベレストが観られる。エベレストの見える最初のポイントだ。体力があり休み休み歩かなくとも良い人や一本取らない人は観られない。ここを知っているガイドがいないパ-ティもダメ。初めてエベレストを見に訪れた人にとっては世界のテッペンにはじめまして。

 私は1982年ポストモンス-ン季に6853mのカ-タン峰北東稜登攀しながらエベレストを仰ぎ見ていた。カ-タン峰はエベレストのあるク-ンブヒマ-ルの南西隣のロ-ルワリンヒマ-ルの山。

 次回はいよいよ高度順応が必要な高度。普通は二泊以上の順応のための滞在を求められるナムチェバザ-ルだ。

 

TIMS許可書

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自然公園入園許可書  サガルマ-タの国立公園に入園料は一人30ドル

アンナプルナ 自然保護地域許可書  写真 20mm×27mm

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チュモアChumoa 2950mが国立公園入口のチェックポスト

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パクディンPhakding 2804m

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パグディンからヌプラの朝焼け

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ドウドウ・コシ(川)のつり橋

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ナムチェバザ-ルへの急登途中の休憩場と初ノエベレスト

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